古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

読書日記

J・クリシュナムーティー

1冊読了。 35冊目『英知の探求 人生問題の根源的知覚』J・クリシュナムーティー/勝又俊明訳(たま出版、1980年)/原書は1972年刊。前半は1970年にスイスのザーネンで行われた講話で、後半は討論会が収められている。訳が少しぎこちない。注目すべきは討論…

宝月誠、岸田秀、小野田寛郎

1冊挫折、2冊読了。 挫折17『逸脱とコントロールの社会学 社会病理学を超えて』宝月誠〈ほうげつ・まこと〉(有斐閣アルマ、2004年)/横書きだった。横書きというだけで読む気が失せてしまった。 33冊目『ものぐさ精神分析』岸田秀〈きしだ・しゅう〉(青土…

スーザン・A・クランシー

1冊挫折。 挫折16『なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか』スーザン・A・クランシー/林雅代訳(ハヤカワ文庫、2006年)/ちょうど半分の110ページでやめる。雑誌記事にまとまる内容を無理矢理引き延ばしたような感じがする。表紙見返の顔と、大学院生…

宮元啓一、後藤正治、クリシュナムーティ

1冊挫折、2冊読了。 挫折15『インドの「二元論哲学」を読む イーシュヴァラクリシュナ『サーンキヤ・カーリカー』』宮元啓一(春秋社、2008年)/「クリシュナムルティは決して新しいことを語っているわけではなく、サーンキヤのパクリに過ぎない」といった…

ゲオルク・グロデック

1冊挫折。 挫折14『エスの本 無意識の探究』ゲオルク・グロデック/岸田秀、山下公子訳(誠信書房、1991年)/原書は1923年刊。エスとはフロイト理論で情動を示す用語である。きっと脳の扁桃体で形成されているのだろう。女友達への手紙といった形式でエスを…

矢島羊吉、ティム・ゲナール

1冊挫折、1冊読了。 挫折13『空の論理 ニヒリズムを超えて』矢島羊吉〈やじま・ようきち〉(法蔵館、1989年)/当てが外れた。門下生が編んだ遺稿集だった。タイトルが大上段に構え過ぎ。パラパラめくっただけでやめる。 30冊目『3歳で、ぼくは路上に捨てら…

クリシュナムーティ

1冊読了。 29冊目『道徳教育を超えて 教育と人生の意味』クリシュナムーティ/菊川忠夫、杉山秋雄訳(霞ケ関書房、1977年)/『自由への道 空かける鳳のように』よりは読みやすかった。これでクリシュナムルティ本の読了は22冊目。子供を一切の束縛から解き…

リチャード・P・ファインマン

1冊挫折。 挫折12『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)』リチャード・P・ファインマン/大貫昌子訳(岩波書店、1986年/岩波現代文庫、2000年)/100ページで挫ける。軽い内容で読みやすいのだが、どうも軽過ぎるように感じた次第。ファインマンはクリ…

クリシュナムーテイ

1冊読了。 28冊目『自由への道 空かける鳳のように』クリシュナムーテイ/菊川忠夫訳(霞ケ関書房、1982年)/訳文が酷い。クリシュナムルティがまるでおじいさんに見える。多分、『自我の終焉 絶対自由への道』と重複している部分があると思う。第4部の「対…

ジャン・ボードリヤール

先週読了。書くのを忘れていた。 27冊目『透きとおった悪』ジャン・ボードリヤール/塚原史〈つかはら・ふみ〉訳(紀伊國屋書店、1991年)/難解だが面白い。唾棄というよりも、痰棄ってな感じ(笑)。粘っこい痰(たん)を次々と吐きまくっている。きっと、…

大野純一

1冊読了。 26冊目『片隅からの自由 クリシュナムルティに学ぶ』大野純一著編訳(コスモス・ライブラリー、2004年)/大野純一による販促本。見下げ果てた代物。取り上げられている著作の大半が自ら翻訳した作品か、大野が一人で切り盛りするコスモス・ライブ…

異空間の俳句たち編集委員会、G・K・チェスタトン、J・クリシュナムルティ

3冊読了。パソコンが壊れた。今(16日)は、太郎先輩から借用したノートパソコンでネットに接続している。 23冊目『異空間の俳句たち 死刑囚いのちの三行詩』異空間の俳句たち編集委員会(海曜社、1999年)/読んだのは二度目。序文を寄せた鶴見俊輔が「人間…

J・クリシュナムルティ

1冊読了。 22冊目『クリシュナムルティの瞑想録 自由への飛翔』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(平河出版社、1982年/サンマーク文庫、1998年)/クリシュナムルティ18冊目の読了。原題は「The Only Revolution」。1970年刊。クレジットにメアリー・ルテ…

鈴木宗男、佐藤優

1冊読了。 21冊目『北方領土 特命交渉』鈴木宗男、佐藤優(講談社、2006年/講談社+α文庫、2007年)/ムネオバッシングで叩かれ、葬られた二人が日ソ外交の舞台裏を明かしている。二人によって「問題あり」とされた官僚・関係者の顔写真が掲載されている。…

小澤勲

1冊読了。 20冊目『痴呆を生きるということ』小澤勲(岩波新書、2003年)/決して悪い本ではない。それは明言しておこう。タイトルが気負い過ぎている。痴呆に寄り添うといった程度の内容だ。詳細については書評に記すが、私はどうしても著者が好きになれな…

ジョン・グレイ、石弘之、安田喜憲、湯浅赳男

2冊読了。創造と破壊の両極を堪能する。 18冊目『わらの犬 地球に君臨する人間』ジョン・グレイ/池央耿〈いけ・ひろあき〉訳(みすず書房、2009年)/こちらが破壊。3780円という値段も破壊的だ。大量の唾(つばき)で構成された「唾棄本」(笑)。キリスト…

藤井直敬、加藤典洋

1冊挫折、1冊読了。 挫折11『つながる脳』藤井直敬〈ふじい・なおたか〉(NTT出版、2009年)/毎日出版文化賞受賞作品。誠実さが強過ぎて、まだるっこくなってしまっている。文章の話だ。「僕」という一人称も鼻につく。不思議なほどわかりにくい文章である…

小田雅久仁

1冊挫折。 挫折10『増大派に告ぐ』小田雅久仁〈おだ・まさくに〉(新潮社、2009年)/第21回ファンタジーノベル賞受賞作品。時を同じくして前原政之さんと、橋本大也さんが褒めていたので読んでみた。前原さんが書いているように、比喩・置き換えは確かに素…

メアリー・ルティエンス、井村和清

2冊読了。 15冊目『クリシュナムルティ・開いた扉』メアリー・ルティエンス/高橋重敏訳(めるくまーる、1990年)/伝記三部作の最終章。1980年から亡くなるまでの6年間が綴られている。読み物としては少しも面白くない。多分、資料が多過ぎたせいだろう。内…

グレッグ・イーガン、デイヴィッド・T・コートライト、宮元啓一、J・クリシュナムルティ

3冊挫折、1冊読了。10年ぶりくらいで風邪をひいてしまった。午前中は鼻水が止まらなくなった。まだ頭がボーッとしている。 挫折7『順列都市(上)』グレッグ・イーガン/山岸真訳(ハヤカワ文庫、1999年)/テーマは好みなんだが、如何せんこの人の筋運びが…

アル・セッケル

1冊読了。 13冊目『錯視芸術の巨匠たち 世界のだまし絵作家20人の傑作集』アル・セッケル/坂根巌夫訳(創元社、2008年)/何と日本人が二人取り上げられている。福田繁雄と北岡明佳。日本での知名度も高いが、よもや世界の巨匠とは知らなかった。ネット上の…

メンデ・ナーゼル

1冊読了。 12冊目『メンデ 奴隷にされた少女』メンデ・ナーゼル、ダミアン・ルイス/真喜志順子〈まきし・よりこ〉訳(ソニー・マガジンズ、2004年/ヴィレッジブックス、2006年)/スーダンの村がアラブ民兵に襲撃される。民兵は家に火を放ち、大人達の喉を…

頼住光子、村田喜代子

2冊挫折。 挫折5『道元 自己・時間・世界はどのように成立するのか』頼住光子〈よりずみ・みつこ〉(NHK出版、2005年)/道元の文章がどうも肌に合わない。20ページほどで挫ける。 挫折6『あなたと共に逝きましょう』村田喜代子(朝日新聞出版、2009年)/活…

J・クリシュナムルティ

1冊読了。 11冊目『白い炎 クリシュナムルティ初期トーク集』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(コスモス・ライブラリー、2003年)/クリシュナムルティ15冊目の読了。神智学協会時代の講話が収録されている。付録の箴言集は『生と覚醒のコメンタリー』か…

バート・D・アーマン、ジャレド・ダイアモンド

2冊挫折。 挫折3『捏造された聖書』バート・D・アーマン/松田和也訳(柏書房、2006年)/90ページで挫ける。「はじめに」が20ページもあって辟易させられる。誠実で良心的な分だけ面白くない。聖書の捏造過程を明らかにした内容だが、そもそもイエスという…

J・クリシュナムルティ、グレッグ・イーガン

2冊読了。 9冊目『生と覚醒のコメンタリー 3 クリシュナムルティの手帖より』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(春秋社、1984年)/日本語版は全4冊となっているが、原書は3冊で1956年、1959年、1961年に刊行されている。とても半世紀前の本とは思えない。…

J・クリシュナムーティ

1冊読了。 8冊目『自我の終焉 絶対自由への道』J・クリシュナムーティ/根木宏、山口圭三郎訳(篠崎書林、1980年)/クリシュナムルティ関連13冊目の読了。このペースで行くと今年中には読み終えてしまいそうだ。『あなたは世界だ』と同様、クリシュナムルテ…

レイモンド・フランズ、米原万里

1冊挫折、1冊読了。 挫折2『良心の危機「エホバの証人」 組織中枢での葛藤』レイモンド・フランズ/樋口久訳(せせらぎ出版、2001年)/数十ページしか読んでいないのだが、構成が悪いような気がした。この手の本はコンパクトに流れを説明するべきだ。資料的…

架神恭介、辰巳一世

1冊読了。 6冊目『完全教祖マニュアル』架神恭介〈かがみ・きょうすけ〉、辰巳一世〈たつみ・いっせい〉(ちくま新書、2009年)/いやあ笑った笑った。小田嶋隆が好きな人なら確実にはまることだろう。巻末には「感謝の手紙」まで挿入されている。教祖のハッ…

M・スコット・ペック

1冊読了。 5冊目『平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学』M・スコット・ペック/森英明訳(草思社、1996年)/2月の課題図書。あまりにも面白くて直ぐに読み終えてしまった。原題は「虚偽の人々」。現在、精神病質は人格障害という概念になり、アメリ…