古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

逆説理論で“開発” 宙に浮く飛行艇

フジサンケイ ビジネスアイ 2009-03-30 ニコニコ動画

スペイン人はコカの葉を与えてインディアンを労働に駆り立てた/『チェ・ゲバラ伝』三好徹

侵略する側は、侵略される側を“人間”とは見なさない。そうでなければ、侵略などできるはずがないのだ。帝国主義・植民地主義は“暴力という名の鎧(よろい)”を身にまとっている。 中南米の大半はスペインの植民地だった。なぜなら、コロンブスがスペイン野郎…

チェチェンの伝統「血の報復の掟」/『国家の崩壊』佐藤優、宮崎学

・目をえぐり取られ、耳をそがれ、手足や性器を切断されたチェチェン人の遺体 ・ソ連によるアフガニスタン侵攻の現実 ・チェチェンの伝統「血の報復の掟」 チェチェン人の男は必ず復讐を果たすという―― それから、チェチェンには、独特の「血の報復の掟」が…

若き斎藤秀三郎/『嬉遊曲、鳴りやまず 斎藤秀雄の生涯』中丸美繪

・若き斎藤秀三郎 ・超一流の価値観は常識を飛び越える ・「学校へ出たら斃(たお)れるまでは決して休むな」 ・戦後の焼け野原から生まれた「子供のための音楽教室」 ・果断即決が斎藤秀三郎の信条 ・斎藤秀雄の厳しさ・『齋藤秀雄・音楽と生涯 心で歌え、…

「カモン・アイリーン」ディキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ

昨日紹介した「のわのあ」を聴いていて、思い出した曲。

ソフィー・ジェルマン/『フェルマーの最終定理 ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで』サイモン・シン

・ピュタゴラスは鍛冶屋で和音を発見した ・ソフィー・ジェルマン ・川の長さは直線距離×3.14 ・ピタゴラスの定理 ・ピタゴラスの証明は二重の意味で重要だった ・図書室の一冊の雑誌をめぐる偶然の出会いが数学史を変えた ・ガロア・『竹山道雄と昭和の時代…

4人の救急医全員一斉辞職 激務や人員不足…捨て身の訴え

鳥取大病院救命救急センター(鳥取県米子市)の八木啓一教授(54)ら救急医4人全員が3月末、一斉に辞職する。激務による心身の疲労や人員不足、病院への不満などが理由。八木教授は「体力、気力が限界。辞めて訴えるしかなかった」としている。 鳥取大病院、…

サブプライム問題と金融恐慌

この手の本もそこそこ読んできたが、以下の記事に優(まさ)るものはなかった。金融という概念を天才的なわかりやすさで説明している。1ページが1000円に値する記事だと言い切っておこう。 世界恐慌I ビッグ3ショック/週刊スモールトーク 世界恐慌II カジノ…

「ゆめの在りか」のあのわ

これは珍しい。Yukkoというリードボーカルがチェロを弾いている。チェロの落ち着いた音と子供のようなボーカルのアンバランスがグッド。アレンジもひとひねり効いている。クラシックの土壌があるためか、クイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」と構成が似…

KDDI代理店

この手の代理店は何でも屋だ。ある時は携帯電話を売り、またある時は光回線を販売している。テレアポ(電話営業)の手口はコンプライアンス違反というよりも完全な違法行為と化しており、「何でもやってのける何でも屋」という様相を呈している。 電話営業に…

オーストラリア・カジノとつながるヴァチカン財務部/『無境界の人』森巣博

森巣博(もりす・ひろし)はオーストラリア・カジノを拠点とする博徒(ばくと=ギャンブラー)である(森巣は「カシノ」と表記している)。本書のテーマは「日本人論」であるが、自在な筆致はギャンブル哲学を通奏低音とした小説のような味わいもある。 で、…

広河隆一

1冊読了。 45冊目『パレスチナ 新版』広河隆一(岩波新書、2002年)/旧版は1987年に刊行されている。フォト・ジャーナリストである広河隆一は何度も現地を取材している。つまり、現場から見た「パレスチナvsイスラエルの歴史」が書かれている。これは凄い。…

駄洒落炸裂/『「ふへ」の国から ことばの解体新書』小田嶋隆

小田嶋隆は駄洒落が上手い。下ネタともなると超絶的な技巧が冴える。この際、当ブログの品位をかなぐり捨てて、抱腹絶倒の駄洒落を紹介しよう。解説はするまい。黙って笑ってくれ給え―― さすがに、コンドームの自販機がしゃべるのはまだ聞いたことがないが、…

講談社などに4290万円賠償命令 大相撲八百長報道

大相撲の「八百長」疑惑を報じた雑誌「週刊現代」の記事をめぐる名誉棄損訴訟で、東京地裁は26日、発行元の講談社(東京都文京区)などに計4290万円の支払いと、記事を取り消す内容の広告を同誌に掲載するよう命じる判決を言い渡した。中村也寸志裁判長は「…

ソフトバンク:採用基準に携帯契約取れば評価 厚労省が調査

携帯電話大手「ソフトバンク」(東京都港区)グループの通信3社が、10年春の採用に応募している大学生らに、携帯電話の契約獲得実績を採用の可否の判断基準にする方針を伝えていたことが分かった。内定すら出していない就職希望者に賃金を払わないまま「営業…

藤川球児がメディアに反論

色々と皆さんが困惑するような報道もされているようなので、自分の言葉で今の気持ちを伝えたいと思います。 今回のWBCは、自分のためではなく、チームのために責任を果たすという気持ちで代表入りを決めました。 結果的に、世界一という最高の成果が出たこと…

『挙手禁止』反対の都立高校長 竹花委員、人事介入発言

東京都立学校の職員会議で「挙手」や「採決」で職員の意向を確認することを禁止した都教委通知の撤回を要求する都立三鷹高校の土肥信雄校長(60)に、都教委の竹花豊委員が「人事上の措置」を講ずるよう事務局の都教育庁に指示していたことが分かった。同委…

中丸美繪

1冊読了。 44冊目『嬉遊曲、鳴りやまず 斎藤秀雄の生涯』中丸美繪〈なかまる・よしえ〉(新潮社、1996年)/文句なしの傑作。読み終えるのが惜しいあまり、何度となく本を閉じたほど。本書を知らなかったこと自体が恥ずかしい。民主音楽協会編『齋藤秀雄・音…

青年将校化する東京地検特捜部 小沢第一秘書逮捕にみる検察の暴走

フォーラム神保町

ジニ係数から見えてくる日本社会の格差/『貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵』北村慶

ジニ係数という言葉は聞いたことがあったが、その意味を知ったのは金森重樹著『1年で10億つくる! 不動産投資の破壊的成功法』(ダイヤモンド社、2005年)を読んでからのこと。ただ、それ以降は大した気にも止めていなかった。 本書では、更に詳細な解説があ…

松藤民輔の中国批判/『無法バブルマネー終わりの始まり 「金融大転換」時代を生き抜く実践経済学』松藤民輔

松藤民輔が中国とロシアをこき下ろしている。世界を飛び回って商売をしているだけあって、その視点は確かだ。きっと、人口が多過ぎて、展望を持つことが難しいのだろう。そして中国政府は正確な人口すら掌握していないことだろう。 中国は、つまるところ労賃…

見田宗介

1冊挫折。 挫折15『現代社会の理論 情報化・消費化社会の現在と未来』見田宗介〈みた・むねすけ〉(岩波新書、1996年)/まったく酷い文章だ。「はじめに」で挫けた。著者は東大大学院教授である。とにかく余計な言葉が多い。そして長い文章の後で否定形が出…

東晋平と村上直之が「往復書簡」の体裁で共同運営するブログ

墨鴨交信(ぼくおうこうしん)

リハビリ革命/『脳のなかの身体 認知運動療法の挑戦』宮本省三

・リハビリ革命 ・片麻痺患者の体性感覚 宮本省三の最新刊である。認知運動療法入門といってよい。リハビリ・介護関係者は必読。リハビリの歴史もよく理解できる内容となっている。 認知運動療法はイタリアのカルロ・ペルフェッティが提唱した新しいリハビリ…

兵とは詭道なり/『新訂 孫子』金谷治訳注

・兵とは詭道なり ・吾れ此れを以て勝負を知る ・兵は拙速なるを聞くも、未だ功久なるを睹ざるなり・『中国古典名言事典』諸橋轍次 ・『湖底の城 呉越春秋』宮城谷昌光 ・『孟嘗君』宮城谷昌光 この一言こそ、孫子の孫子たる所以(ゆえん)である―― 兵とは詭…

アーサー・ケストラー

1冊挫折。 挫折14『機械の中の幽霊』アーサー・ケストラー/日高敏隆、長野敬訳(ぺりかん社、1969年)/序文で敢えなく挫ける。手元にあるのは、ちくま学芸文庫だが行間が狭いため読みづらい。その上、難解そうな内容。5年か10年経ったら、また読んでみよう…

「神はいない?」偉人たちの無神論的な50の格言

らばQ

侵略者コロンブスの悪意/『わが魂を聖地に埋めよ アメリカ・インディアン闘争史』ディー・ブラウン

コロンブスが最初の航海に出たのは1492年のこと。当時、地球は丸いと考えられていたが、実際に確認した者はいなかった。中々陸地に到着せず、乗組員が暴動を起こした。彼等は地球が平らな世界だと思っていた。きっと帰れなくなることを恐れたのだろう。 この…

9歳少女に中絶手術、医師を大司教が「破門」…ブラジル

【リオデジャネイロ】世界最大のカトリック人口を抱えるブラジルの北東部ペルナンブコ州で、義父に強姦(ごうかん)され妊娠した少女(9)が今月初旬、中絶手術を受けたところ、カトリックの大司教が、中絶に同意した少女の母親と担当医らを破門した。 医師側…

命の炎はしっかりと燃えている/『荒野の庭』言葉、写真、作庭 丸山健二

・『メッセージ 告白的青春論』丸山健二 ・命の炎はしっかりと燃えている 花の写真集である。丸山健二が一人で作った自宅の庭に咲き乱れる花々だ。庭の写真集ではないので注意が必要だ。言葉は「ついで程度」に記されている。 昔ながらの丸山ファンから不評…