矢島羊吉、ティム・ゲナール


 1冊挫折、1冊読了。


 挫折13『空の論理 ニヒリズムを超えて』矢島羊吉〈やじま・ようきち〉(法蔵館、1989年)/当てが外れた。門下生が編んだ遺稿集だった。タイトルが大上段に構え過ぎ。パラパラめくっただけでやめる。


 30冊目『3歳で、ぼくは路上に捨てられた』ティム・ゲナール/橘明美訳(ソフトバンク クリエイティブ、2005年)/ティム・ゲナールは3歳の時、母親に捨てられた。電信柱に縛りつけて、母親は抱くこともなく立ち去った。その後、アル中となった父親と継母(ままはは)から虐待される。5歳の誕生日に父親から棍棒で滅多打ちにされて足を粉砕骨折。少年は2年間の入院を余儀なくされた。養父母がコロコロ替わり、不運が彼を少年院へ送り込む。ここではまたしても虐待がまかり通っていた。12歳で脱走。ホームレス生活をしている時に初老の男性からレイプされ、ギャングの手下となって男娼となる。足を洗ってからは17歳でフランス最年少の石工職人の資格を取得。更に同年、ボクシングの国内チャンピオンにまで上り詰めた。物語はこれで終わらない。波乱万丈というにはあまりにも惨(むご)くて辛い道のりだった。ティム・ゲナールは障害児の世話をするキリスト教の人々と巡り会って人生が一変する。ま、後は読んでのお楽しみだ。どんなに本嫌いな人でも一気読みすること間違いなし。