古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

未来とは何か? 過去とは何か?

未来とは何か? 過去とは何か? 何という魔法のような流動体がわれわれを取りかこみ、われわれが知らなければならぬ最も大切な事どもをわれわれに隠していることだろう? われわれはすばらしいものの直中(ただなか)を過ぎてゆき、生きてゆき、死んでゆくの…

自分のルールに従う生き方/『名残り火 てのひらの闇II』藤原伊織

私の知る限りでは遺作が傑作であった例(ためし)がない。作家に寄せる思いが「美しい誤解」を生むことは確かにある。逆に言えば、遺作が駄作であった方が読み手はあきらめがつくというものだ。老いて、病んで、そして力尽きて死んでゆく――これが自然の摂理…

佐野洋子の『100万回生きたねこ』は『100万回死んだねこ』だった?

そんな話題を見つけた。 「100万回生きたねこ」のタイトルについて 発行元の講談社が佐野洋子にまで質問したと書かれていて驚いた。これは多分、「おれは、100万回も 死んだんだぜ」というねこのセリフが何度か出てくることから生じた誤解だろう。 ちょっと…

飯嶋和一

1冊読了。 58冊目『汝ふたたび故郷へ帰れず』飯嶋和一〈いいじま・かずいち〉(河出書房新社、1989年/リバイバル版 小学館、2000年/小学館文庫、2003年)/表題作と短篇二つが収められている。私が読んだのは、リバイバル版だが、小学館は活字がよくない。…

【動画】イスラエルがパレスチナで何をしているか?

『パレスチナ 新版』広河隆一〈ひろかわ・りゅういち〉(岩波新書、2002年)

知の空隙

知の空隙は移動する。 【『蝿の苦しみ 断想』エリアス・カネッティ:青木隆嘉訳(法政大学出版局、1993年)】

傅山の書「老」/『一日一書』石川九楊

京都新聞連載のコラム。一日一書(一文字)を解説。わずか150字足らずで「書の宇宙」に誘(いざな)うのだから凄い。古代から現代に至るまでの文字を紹介。百花繚乱の趣あり。石川九楊は、農耕を基とする「東アジア漢字言語圏」というパラダイムを主張し続け…

マキタスポーツ:モノマネ佐野元春

これは巧い。

天才とは世界という書物を直接読破した人

学者とは書物を読破した人、思想家・天才とは人類の蒙をひらき、その前進を促す者で、世界という書物を直接読破した人のことである。 【『読書について』ショウペンハウエル/斎藤忍随〈さいとう・にんずい〉訳(岩波文庫、1960年)】 ・読書は「世の中」を…

『生命の大陸 生と死の文学的考察』小林勝(三省堂新書、1969年)

生命の大陸 生と死の文学的考察 「死の幻影」所収。

『私のアンソロジー 7 死』松田道雄編(筑摩書房、1972年)

私のアンソロジー 7 死 小林勝「死の幻影」所収。

信頼性でWikipedia対抗 朝日新聞、講談社、小学館など無料辞書サイト

ITmedia News 2008-04-22

戦いて勝つは易く、守りて勝つは難し/『呉子』尾崎秀樹訳

・戦いて勝つは易く、守りて勝つは難し・『中国古典名言事典』諸橋轍次 「孫呉の兵法」と呼ばれ、『孫氏』と並び称されているのが『呉子』である。書いたのは紀元前4世紀初頭に活躍したとされる呉起。見識というよりも智慧といった方が相応(ふさわ)しい。…

飯嶋和一

『汝ふたたび故郷へ帰れず』飯嶋和一(河出書房新社、1989年/リバイバル版 小学館、2000年、小学館文庫、2003年)/表題作と短篇二つが収められている。今日読み終えたのは表題作のみ。その事実を記録しておきたかった。私の中の孤独な魂が震え出し、止まる…

『小林秀雄全作品 26 信ずることと知ること』小林秀雄(新潮社、2004年)

小林秀雄講演「信ずることと考えること」が書籍になっていた。 昭和49年72歳。真夏の九州霧島で、学生たちに語ったベルグソンの哲学、柳田国男の学問。いまここに、超自然的な事実が報告された。僕らは、これを、どういう態度で聞くべきか――。

「愛はきらめきの中に」「失われた愛の世界」ビージーズ

高校生の頃に聴いていた。泣きたくなるほど懐かしい。

今やり直せよ。未来を。

本当にこんな言葉が2chにあったのか―― 10年後にはきっと、せめて10年でいいから戻ってやり直したいと思っているのだろう。 今やり直せよ。未来を。 10年後か、20年後か、50年後から戻ってきたんだよ今。 【2ch】 出典はこの辺りか―― 2ちゃんねるレスブック …

独裁とは一人でも闘う/『この大地に命与えられし者たちへ』写真・文 桃井和馬

1940年6月、ドイツ軍がパリを占領した。凱旋門にはハーケンクロイツ(鍵十字)の旗が翻(ひるがえ)り、フランスの栄光はナチスの軍靴に踏みにじられた。時の首相・ペタン将軍はドイツ軍の前にひざまずいた。 この時立ち上がったのがドゴールだった。無名の…

ロスチャイルド家がユダヤ人をパレスチナへ送り込んだ/『パレスチナ 新版』広河隆一

・9.11テロは物質文明の幻想を破壊した ・ロスチャイルド家がユダヤ人をパレスチナへ送り込んだ ・ユダヤ人移民は分割統治の道具 ・アラファト前議長、毒殺された可能性 遺骨からポロニウム検出・『「パレスチナが見たい」』森沢典子 一般的には「パレスチナ…

小林秀雄講演「信ずることと考えること」

信ずることと考えること 1 信ずることと考えること 2

大塚英志、玉井禮一郎、トム・ルッツ、岡本浩一

3冊挫折、1冊読了。 挫折26『物語消滅論 キャラクター化する「私」、イデオロギー化する「物語」』大塚英志〈おおつか・えいじ〉(角川oneテーマ21、2004年)/オタクによる理屈っぽい評論。話し言葉であるにもかかわらず難解。ついてゆけなかった。20ページ…

『脳と仮想』茂木健一郎(新潮社、2004年/新潮文庫、2007年)

小林秀雄講演「信ずることと考えること」に触れているようだ。 (※左が単行本、右が文庫本) 第4回小林秀雄賞(2005年度)受賞。数量化できない微妙な物質の質感=クオリアをキーワードとして、意識の問題に切り込み続ける気鋭の脳科学者が提示した新しい概…

警察署ワースト3

・腐敗しきった警察組織 ・警察署ワースト3 ・埼玉県上尾警察署には「人間」がいなかった ・一流メディアと三流週刊誌・『証拠調査士は見た! すぐ隣にいる悪辣非道な面々』平塚俊樹 支局などない我々は、日本中の警察を廻って取材をしている。だからこそ分…

はてな:ブックマークコメントでの侮辱、名誉毀損に対する発信者情報開示請求

はてな情報削除・発信者情報開示関連事例

なぜ夜空は暗いのか?/『夜中に犬に起こった奇妙な事件』マーク・ハッドン

・モンティ・ホール問題 ・なぜ夜空は暗いのか?・『くらやみの速さはどれくらい』エリザベス・ムーン ・『ストーンサークルの殺人』M・W・クレイヴン ・『グレイラットの殺人』M・W・クレイヴン・ミステリ&SF 自閉症の少年が主人公のミステリ。自閉症の内…

最期のことば

survival of the 〜

進化論から進化学へ

ホームページの一部を印刷する方法

部分的に印刷したい ホームページを必要な部分だけ印刷するには?

アレルギー

アレルギーという言葉は、クレメンス・フォン・ピルケという学者が1906年に、豊富な臨床の経験と実験的事実をもとにさんざん思索したあげく作った言葉である。ギリシャ語のALLOS(変わる)とERGON(力)を合成して創ったものである。つまり、アレルギーとい…

江村洋

1冊挫折。 挫折25『ハプスブルク家』江村洋(講談社現代新書、1990年)/期待外れだった。山場に欠ける。56ページで挫ける。「キリスト教が心なら、ハプスブルク家は背骨である。ヨーロッパという肉体の中心、結婚政策により勢力を保ち続けた名門王朝の歴史…