古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2010-02-25から1日間の記事一覧

個別性と他者との関係

私がよく聞いていようといまいと、母の話は止まらなかった。「種は木から生まれて、やがて木になるわ。種が種であるのは一時的なことでしかないのよ。種から木へ移り変わるのだから、なぜ種であることにとらわれるのかしら? 同じように、私たち人間それぞれ…

究極のスリル…? 仏でオーダーメード「誘拐」サービス

究極のスリルを味わい人のために、フランスの会社が「誘拐」サービスを始めた。誘拐の筋書きを詰めた後、客は契約書と免責同意書にサインし、誘拐されるのを待つ。最大限の緊張感を得られるよう、いつ「誘拐犯」が現れるかは知らされない。 さらわれて縛られ…

瞑想は偉大な芸術/『瞑想』J・クリシュナムルティ

瞑想に関するクリシュナムルティの箴言集である。10冊ほどの著作から抜粋したもの。中川吉晴の訳はわかりやすさに重きを置いているため、文章の香りが損なわれている。だが、新訳は必ず新しい発見を与えてくれる。 クリシュナムルティの教えを実践するには瞑…

ジョン・グレイのクリシュナムルティ批判/『わらの犬 地球に君臨する人間』ジョン・グレイ

ジョン・グレイによるクリシュナムルティ批判の全文を挙げておこう── クリシュナムルティの重荷 19世紀の末から20世紀のはじめにかけて世界各地で流行したニューエイジのカルト集団、神智学協会はジドゥ・クリシュナムルティをキリストや仏陀に次ぐ現代の救…

瓜南直子

国見さんの呟きで知った。何だか凄い絵だ。「かなん・なおこ」と読むようだ。はち切れるような生命の豊穣な力を描き出している。 公式ブログ ツイッター

検察・東京地検特捜部&マスコミの暴走・リーク

ゲオルク・グロデック

1冊挫折。 挫折14『エスの本 無意識の探究』ゲオルク・グロデック/岸田秀、山下公子訳(誠信書房、1991年)/原書は1923年刊。エスとはフロイト理論で情動を示す用語である。きっと脳の扁桃体で形成されているのだろう。女友達への手紙といった形式でエスを…