古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

鈴木宗男、佐藤優


 1冊読了。


 21冊目『北方領土 特命交渉鈴木宗男佐藤優講談社、2006年/講談社+α文庫、2007年)/ムネオバッシングで叩かれ、葬られた二人が日ソ外交の舞台裏を明かしている。二人によって「問題あり」とされた官僚・関係者の顔写真が掲載されている。鈴木宗男は裁判で一言も触れなかったが、実は小渕首相(当時)からの「特命」を帯びて、日ソ交渉に当たっていたとのこと。口の堅い男は信用できる。結局のところ、自分達の面子を重んじた外務官僚による嫉妬が最大の原因なのだろう。「北方領土ビジネス」というのがあるようで、この連中は北方領土が戻ってくると稼げなくなるとのこと。その筆頭として青山学院大学袴田茂樹(はかまだ・しげき)教授の名前が挙げられている。官僚による不作為、そしてリーク情報でコントロールする彼等の手口がよく理解できる。