佐藤優
相談者「妻が放射能に怯えて沖縄に逃げました……」 佐藤優「私は東京にとどまるが、他人に強要はしない」 相談者「放射能汚染にまつわる差別が悲しすぎる」 佐藤優「差別を克服する活動は真に愛国的だ」 相談者「熟女とのSEXの意義をどう考えますか?」 佐藤…
筆者は、原則として死刑に反対する。その唯一の例外が、外交、国防、インテリジェンスに従事する公務員が、意図的に情報を漏洩し、外国や国際テロ組織による日本国家に対する攻撃を招いた場合である。死刑制度が完全に廃止されている国家においても、このよ…
歴史とは死者と生者が連続しているという物語で、この物語を維持する仕組みを失ってしまえば、国家も歴史も崩壊する。戦没者の顕彰はナショナリズムを維持する上での不可欠の機能で、私の理解では、靖国神社は戦没者を慰霊するというよりも顕彰する場所なん…
ここで強調しておきたいのは、外交の世界において、論理構成は、その結論と同じくらい重要性をもつということだ。 【『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』佐藤優(新潮社、2005年/新潮文庫、2007年)】 『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』
佐藤●青山学院大学の袴田茂樹(はかまだ・しげき)教授は、「橋本三原則」のひとつである「長期的視点」について、「ロシアに対して『問題解決に時間がかかってもいい』という誤ったシグナルを送ることになった」と批判していますが、まったくピントのずれた…
しかし、投資の対象として、株を買うことはしません。それは現在、私が作家として糊口を凌いでいるからです。作家に経済合理性と異なる発想がないと、よい作品はできないと考えています。資本主義社会において、カネでほとんどの商品やサービスを購入するこ…
佐藤●国家の目的は何かというと、自己保存なんです。そのためには国民から富や労働力を収奪しなければならない。国民に対して福祉という優しさを示すのも、ある程度、国民に優しくないと国民が疲弊して収奪できなくなるからです。金融面での規制を緩和して起…
毎日新聞 2010-09-29
口伝、秘伝の意味がよくわかる。 龍樹、世親は『法華経』の本質をつかんでいない/『蓮と法華経 その精神と形成史を語る』松山俊太郎
最高裁判所は最高政治裁判所でもある。それは、2002年に鈴木宗男追放キャンペーンの中心に立った竹内行夫外務事務次官(当時)が現在、最高裁判所裁判官をつとめている事実からも明白だ。所属する小法廷が異なるなどということは、本質的問題でない。司法試…
謀略外交で有名な19世紀フランスの外交官タレーランは、「愛国心は悪人の最後の逃げ場」と述べたというが、それは現代にも当てはまる。 【『北方領土 特命交渉』鈴木宗男、佐藤優(講談社、2006年/講談社+α文庫、2007年)】 元々はサミュエル・ジョンソン…
この(ハイエク型新自由主義)モデルには大きな前提があるんです。それは経済が持続的にどんどん、どんどん成長していくっていうことなんです。これは結論から言うと無理です。とくに非常に深刻な問題は、中国人が肉を食べ始めたからです。どういうことか言…
介護の仕事は、社会的に価値がある「魂の労働」なので、低給与でも名誉が得られるというイメージを先行させて、低賃金労働を末端のヘルパーの人たちに押しつけているという構造的問題があります。この構造を個人の力で変えることはできません。 【『インテリ…
社会がどうなるかなどと考えるのは本物のテロリストではありません。ただ破壊だけに専心し、後のことは考えないというのが真正テロリストです。本格的なテロ組織者は、特殊な能力(カリスマ)を身につけなければなりません。 【『インテリジェンス人生相談 …
「反アルコール・キャンペーン」を過剰に厳しくしたことによって、どういうことが起こったか。まず、砂糖がなくなるんです。なぜかというと、砂糖水を作って、その中にイースト菌を入れて、少し濃くするとウオッカができる。これをロシア語で「サマゴン」と…
ソ連8月クーデターが起こった際、佐藤優は西側外交官としていち早くゴルバチョフが生存している情報を入手し、世界に伝えた。 情報の世界で、ヒュミント(人間からとる情報)の原則は二つである。第一は、情報源がこちら側が関心をもつ情報を知ることができ…
シンポジウムの控室で、筆者はゴルバチョフ氏と雑談をした。筆者が自己紹介のときに「検察に逮捕され、512日間、独房に閉じこめられていた」と話した。ゴルバチョフ氏は、ニヤッと笑って「いい経験をしたな。おれは、監獄にぶち込まれたことはないが、(1991…
佐藤●インテリジェンスの世界は情報を外に漏らさないのが原則ですが、しかし自分がやっていることについて、仮に現時点では嘘をついたとしても、後世に対しては絶対に嘘をついてはならない。そのためには記録を残しておかなければいけない。それが、国家や歴…
いやあ面白かった。ネット上の動画も随分と充実しつつある。佐藤優が田原総一朗を怒鳴りつけた。会場の反応を見て、田原総一朗は初めて自分の立ち位置に気づいたことだろう。司会者として進行をコントロールできるテレビ番組ではわからなかったはずだ。 内憂…
国策捜査、対露外交、陸軍中野学校、キリスト教、同志社学生時代、国体論、神皇正統記、大川周明……。『国家の罠』以後、「作家佐藤優」が取り組んできたテーマの多くがここに出揃っている。異能の外交官は日本を、世界を、そして自らをどう分析し、何を考え…
【佐藤優の眼光紙背】小沢一郎が『平成の悪党』になる日 鳩山総理と小沢幹事長の間を緊張させる官僚の「罠」
佐藤●なかでも私は、インターネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」の書き込みを、現在の日本におけるナショナリズム形成との関連で注視しておくべきだと思っています。匿名性が担保されていますから、より過激な言説が優位に立つ。言説がどんどん先鋭化してい…
あえてインテリジェンス小説の定義をすると「公開情報や秘密情報を精査、分析して、近未来に起こるであろう出来事を描く小説」である。 【佐藤優】
息子の東郷和彦は外務省で佐藤優の上司だった人物。 60年安保改定や沖縄への核再持ち込みを巡る三つの「密約」の交渉過程が9日に公表された外交文書で明らかになったのは、当時の担当者だった東郷文彦元駐米大使が残した大量の記録によるところが大きい。東…
怨念のこもった一冊。一矢(いっし)報いようとする二人の執念は、外務省幹部の実名を挙げ、顔写真まで入れて指弾している。北方領土を取り巻く日ロ交渉の舞台裏が描かれており、テレビや新聞の流すニュースがどれほど不毛であるかがよく理解できる。しかし…
ミッキー安川が先月亡くなった。押しの強さは、留学先のアメリカで喧嘩に明け暮れた青春時代に培われたのだろう。サラ金業者の社長にインタビューする姿が見物(みもの)である。(※やらせだったようだ→Wikipedia)
私は田原総一朗の『日本の政治 田中角栄・角栄以後』(講談社・02年刊)の一節をふと思い出した。それによると、72年の田中内閣の成立は日本の権力構造に革命的な変化をもたらした。 戦後の吉田茂以来の歴代首相は、2ヵ月間だけその座にあった石橋湛山を除い…
1冊読了。 21冊目『北方領土 特命交渉』鈴木宗男、佐藤優(講談社、2006年/講談社+α文庫、2007年)/ムネオバッシングで叩かれ、葬られた二人が日ソ外交の舞台裏を明かしている。二人によって「問題あり」とされた官僚・関係者の顔写真が掲載されている。…
佐藤●さて、善悪の知識の木の実を食べたふたりは、自分たちが裸だということに気付いて、イチジクの葉をつづりあわせて腰を覆います。その日、エデンの園に神様がやってきました。足音を聞いたふたりは隠れます。神様は「あんたら何してるんだ。あれを食べた…