書評:その他

小ネタ満載/『世界の「聖人」「魔人」がよくわかる本』一条真也監修、クリエイティブ・スイート編

中々面白かった。たまにはこんな本もいい。週刊誌感覚で読める。聖人がキリスト教に傾きすぎているきらいはあるものの、そこそこ目が行き届いている。文庫本に善悪を網羅することは不可能であろうが、狙いには好感が持てる。 クリシュナムルティが紹介されて…

悩める人々に示す戦略の数々/『インテリジェンス人生相談 社会編』佐藤優

この人は実務家だ。その点で佐藤優と伊勢崎賢治は似たタイプだと思う。実務家は仕事や任務の範囲に明快な線を引き、何をどうすることで目標が達成できるかに集中する。彼等は障害が発生するたびに戦略を練り、駆け引きに応じ、自分が泥をかぶる場面があって…

民族という概念は「創られた伝統」に過ぎない/『インテリジェンス人生相談 個人編』佐藤優

まずは、1050円という値段に抑えた扶桑社に拍手を送りたい。文章で行う人生相談は不利なところがある。相手の表情や声がわからないためだ。それゆえ答える側はどうしても一般論に傾きやすい。私は今まで開高健や北方謙三のものを読んだが、面白かったという…

教会は女を恐れた/『性愛術の本 房中術と秘密のヨーガ』

たまにはこんな本を読むのもいい。いつも同じ思考回路を使っていると、脳味噌が凝り固まってしまう。興味本位で気ままにページをめくれば、脳のリラクゼーションにもなるというものだ。 性愛術というと、エッチな妄想を逞しくする男性諸君が多いことと思う。…

株式有料情報の手口/『本当にあった嘘のような話 「偶然の一致」のミステリーを探る』マーティン・プリマー、ブライアン・キング

Web上には情報商材なるものが多い。その多くが、「絶対に」「確実に」「誰もが」儲けられると謳っている。馬鹿言っちゃいけないよ。そんな手に誰が乗るものか。確実に儲けることができるのは、情報商材を販売している奴だけに決まっている。 相場関連では圧…

「危ない地域」と「危なくない地域」の境界線が消失/『アキバ通り魔事件をどう読むか!?』洋泉社ムック編集部編

様々な人の色々な意見を知ると脳が刺激される。事件が発生するたびに、「起こるべくして起こった」なあんて論調は随分と身勝手にも思えるが、事件をも含めた社会に我々が生きているという現実は確かなものだろう。 事件は既に起こってしまった。となると、そ…

『世界反米ジョーク集』早坂隆

ジョークに期待しない方がよい。品もないし、面白くもない。大事なのは「世界中でジョークにされているアメリカ」という事実だ。 タイトルと内容がそぐわない。軽い気持ちで手に取らせて、アメリカの現実を教えようとしたのかも知れない。「アメリカが世界で…

『いちど尾行をしてみたかった』桝田武宗

尾(つ)ける快感 変な気持ちを真面目な行動に移した本である。誰もが今直ぐ実践できるフィールド・ワーク。 知らない人を尾行するという行為には、なんとも言い難い後ろめたさみたいなものがあるし、覗き見をしているようなトキメキもある。つまり尾行には…