古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

形容詞

彼は、格好の形容詞を捜しては、きれいに舐めて、貼りつける。 【『蝿の苦しみ 断想』エリアス・カネッティ/青木隆嘉〈あおき・たかよし〉訳(法政大学出版局、1993年)】

村木厚子さんの完全な名誉回復を願う

佐々木俊尚のツイッターで知った。松田光世も冤罪事件レポートを鬼のように呟きまくっている。 メール de ナミねぇ 第93号 村木厚子さんを支援する会 佐々木俊尚 村木厚子

第一回 朝までダダ漏れ討論会

試みとしては面白いのだが、制作側に緊張感がないため、視聴にはかなりの忍耐力を要する。また意見を戦わせる場面が殆ど見られず、結果的にメインカルチャーを批判するサブカルチャー的次元に終わってしまっているように感じた。全体的には出演者の殆どが「…

宮元啓一、後藤正治、クリシュナムーティ

1冊挫折、2冊読了。 挫折15『インドの「二元論哲学」を読む イーシュヴァラクリシュナ『サーンキヤ・カーリカー』』宮元啓一(春秋社、2008年)/「クリシュナムルティは決して新しいことを語っているわけではなく、サーンキヤのパクリに過ぎない」といった…

人間は「エス」によって生かされている

人間は、自分の知らないものに動かされているというのがぼくの意見です。人間のなかには「エス」という何やら驚くべき力があって、それが、人間のすること、人間に起こることのすべてを支配しています。「わたしは生きている」という言は、条件つきでしか正…

ミネラルウォーターが安い

下は発泡タイプ。

責任感の消失/『服従の心理』スタンレー・ミルグラム

組織や他人に服従することは、自分を差し出し、委(ゆだ)ねる行為に他ならず、自分の輪郭が曖昧に溶けてしまう。権威−服従という構造は「役割を与える−役割を与えられる」関係性になっている。つまり、服従とは機能なのである。指示、命令に従い、与えられ…

追悼、ミッキー安川

ミッキー安川が先月亡くなった。押しの強さは、留学先のアメリカで喧嘩に明け暮れた青春時代に培われたのだろう。サラ金業者の社長にインタビューする姿が見物(みもの)である。(※やらせだったようだ→Wikipedia)

東証、上海に抜かれる=売買代金で「アジア首位」陥落

東京証券取引所の株式売買代金が昨年、中国の上海証券取引所に抜かれ、アジア1位の座を明け渡したことが13日までに分かった。売買代金は、取引がいかに活発に行われているかを示す指標で、中国経済の急成長に伴う株式投資熱の高まりが改めて裏付けられた。 …

服従の「言葉」・抵抗の「言葉」

Barbaroi! スタンレー・ミルグラム

渡り鳥

春、鳥たちは内陸へと飛んでいく。着実に、目的を持って。彼らは自らの行き先を知っている。彼らの生(せい)のリズムと儀式は遅れを許さない。 【『鳥 デュ・モーリア傑作選』ダフネ・デュ・モーリア/務台夏子〈むたい・なつこ〉訳(創元推理文庫、2000年…

室井佑月のY新聞批判

少し経ってから画像をクリックすると拡大できる。小沢一郎に関する新聞社の偏向ぶりを暴露している。 しがみつく女/君らはホントにそれでよいのか(『週刊朝日』2010年2月26日号)

知の強迫神経症/『透きとおった悪』ジャン・ボードリヤール

・知の強迫神経症 ・あらゆる事象が記号化される事態・『シミュラークルとシミュレーション』ジャン・ボードリヤール ボードリヤールはまるで昆虫のようだ。鋭敏な触覚で時代の動向を察知し、強迫神経症的なレトリックを並べ立てる。その姿は驚くほど色彩鮮…

上杉隆/検察の無謀な捜査と「関係者」報道に抗議する

上杉隆

個別性と他者との関係

私がよく聞いていようといまいと、母の話は止まらなかった。「種は木から生まれて、やがて木になるわ。種が種であるのは一時的なことでしかないのよ。種から木へ移り変わるのだから、なぜ種であることにとらわれるのかしら? 同じように、私たち人間それぞれ…

究極のスリル…? 仏でオーダーメード「誘拐」サービス

究極のスリルを味わい人のために、フランスの会社が「誘拐」サービスを始めた。誘拐の筋書きを詰めた後、客は契約書と免責同意書にサインし、誘拐されるのを待つ。最大限の緊張感を得られるよう、いつ「誘拐犯」が現れるかは知らされない。 さらわれて縛られ…

瞑想は偉大な芸術/『瞑想』J・クリシュナムルティ

瞑想に関するクリシュナムルティの箴言集である。10冊ほどの著作から抜粋したもの。中川吉晴の訳はわかりやすさに重きを置いているため、文章の香りが損なわれている。だが、新訳は必ず新しい発見を与えてくれる。 クリシュナムルティの教えを実践するには瞑…

ジョン・グレイのクリシュナムルティ批判/『わらの犬 地球に君臨する人間』ジョン・グレイ

ジョン・グレイによるクリシュナムルティ批判の全文を挙げておこう── クリシュナムルティの重荷 19世紀の末から20世紀のはじめにかけて世界各地で流行したニューエイジのカルト集団、神智学協会はジドゥ・クリシュナムルティをキリストや仏陀に次ぐ現代の救…

瓜南直子

国見さんの呟きで知った。何だか凄い絵だ。「かなん・なおこ」と読むようだ。はち切れるような生命の豊穣な力を描き出している。 公式ブログ ツイッター

検察・東京地検特捜部&マスコミの暴走・リーク

ゲオルク・グロデック

1冊挫折。 挫折14『エスの本 無意識の探究』ゲオルク・グロデック/岸田秀、山下公子訳(誠信書房、1991年)/原書は1923年刊。エスとはフロイト理論で情動を示す用語である。きっと脳の扁桃体で形成されているのだろう。女友達への手紙といった形式でエスを…

吐かれた唾を集めた痰壷本/『わらの犬 地球に君臨する人間』ジョン・グレイ

ジョン・グレイが吐いた唾(つば)で全ページがドロドロになっている。ま、言うなれば痰壷本(たんつぼぼん)だ。タイムズを始めとする各紙が2009年の一冊に選んだそうだが、所詮欧米の話。キリスト教に打撃を与えるのはまことに結構なんだが、どうもこの著…

矢島羊吉、ティム・ゲナール

1冊挫折、1冊読了。 挫折13『空の論理 ニヒリズムを超えて』矢島羊吉〈やじま・ようきち〉(法蔵館、1989年)/当てが外れた。門下生が編んだ遺稿集だった。タイトルが大上段に構え過ぎ。パラパラめくっただけでやめる。 30冊目『3歳で、ぼくは路上に捨てら…

「大恐慌」は富に関する考察抜きには理解できない

その際、私の意見では、資本の蓄積ではなく、さらにつっ込んで「富の蓄積」を分析しなければならないと思う。これまでの大恐慌原因説は、この点を無視ないし軽視したため、問題の本質に迫れなかったと思う。しかしそれは、個々の経済学者の問題というより、…

ソロス氏:ギリシャ危機で欧州通貨統合の欠点浮き彫り−FTに寄稿

米投資家ジョージ・ソロス氏は、ユーロは政治統合ではなく通貨統合を意図したものだったが、ギリシャ危機でその欠点が浮き彫りになったと指摘した。 ソロス氏は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)への寄稿で、欧州連合(EU)加盟国が政治統合に向け次の一歩…

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超えられない医師と患者の立場/『痴呆を生きるということ』小澤勲

決して悪い本ではない。文章もこなれている上、著者自身が癌を宣告され余命いくばくもない中で執筆されているため独特な透明感がある。 老い呆けし母を叱りて涙落つ 無明無限にわれも棲みゐて(斎藤史〈さいとう・ふみ〉) 【『痴呆を生きるということ』小澤…

高知白バイ衝突死

瀬戸内海放送 YouTube 高知白バイ衝突事故:証拠捏造疑惑が浮上

クリシュナムーティ

1冊読了。 29冊目『道徳教育を超えて 教育と人生の意味』クリシュナムーティ/菊川忠夫、杉山秋雄訳(霞ケ関書房、1977年)/『自由への道 空かける鳳のように』よりは読みやすかった。これでクリシュナムルティ本の読了は22冊目。子供を一切の束縛から解き…

死者の存在性格

死者の“顔”は誰かの“顔”である。しかし死者の存在性格は“顔”をもち得ず、誰でもあり得ない。死者の存在性格と私がいう場合の死者は、前景に立つ“顔”の主ではなく、その背景として無限に広がっている匿名の死者たちである。 【『死と狂気 死者の発見』渡辺哲…