古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2004-01-01から1年間の記事一覧

『オールド・ボーイ』パク・チャヌク監督

・『オールド・ボーイ』パク・チャヌク監督・『LUCY/ルーシー』リュック・ベッソン監督、脚本 ・監督:パク・チャヌク ・主演:チェ・ミンシク 初雪の降る中、新宿まで『オールド・ボーイ』を観に行った。前田有一氏のレビューで興味を覚えた直後、井筒監督…

似た者同士

初めてそれを知った時、信じられない思いがした。騙(だま)されているんじゃないかと思ったほどだ。ダブルユーの二人が双子じゃなかったとは! 私は一人暮らしを始めた23歳の時から30歳を越えるまでテレビを持ってなかった。元々、高校の頃からテレビは殆ど…

またしてもテレビ朝日

昨日、テレビ朝日の「ザ・スクープ」という報道番組を見た。まあ、朝日系列らしい番組で、噴飯物の見本ともいうべき内容だった。 ・12月5日「ザ・スクープ」 15人の犠牲者を出した新潟集中豪雨が人災であることを検証しようとしたもので、何としても三条市市…

映画の衝撃で二日酔い/『ドッグヴィル』ラース・フォン・トリアー監督・脚本

・映画の衝撃で二日酔い・ラース・フォン・トリアーが観客に与えるのは、余韻ではなく激痛だ/『ドッグヴィル』 2003年/デンマーク 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』に衝撃は受けたものの、ラース・フォン・トリアーの名前は私の記憶にくっきりとした刻印は…

武部幹事長、また言っちゃった/「創価学会員も正月は神社に参拝する」

武部幹事長がまた失言をやらかした。20日午後、北海道釧路市での講演で、靖国参拝に対する中国の対応に関してこう発言したのだ。 「靖国参拝するなら(中国首脳が)会わないというのはおかしい。内政干渉だ。日本では共産党員も創価学会員も、正月になれば神…

「しあわせになりたいけど がんばりたくなーい」

ご存じ、「グロンサン」のコマーシャル。忌野清志郎が真っ赤なステージ衣装で街中(まちなか)に登場。ギターを弾きながら、通行人の間を練り歩く。大勢の“がんばる”人々に逆らって進むところが、いかにも清志郎らしい。 清志郎の起用について、「強そうな人…

『コラテラル』

・監督:マイケル・マン ・脚本:スチュアート・ビーティー ・出演:トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス 公式サイトの説明によればタイトルの意味は、「間違ったときに間違った場所に居合わせてしまった不運な犠牲者」とある。その点からいえば主役はジ…

『狐の書評』狐

・『狐の書評』狐・『悲しみの秘義』若松英輔 人は、自分が好むものを褒められ、自分が嫌うものを貶(けな)されると快感を覚えるようだ。 たまたま、ネットを渉猟していたところ、「狐」と名乗る匿名書評家がいることを知った。イエロージャーナリズムの代…

『となりのひと』三木卓

杉浦日向子の装丁が、内容としっくりしていて秀逸。横向きに置かれた箸。茶碗の中には水が張られ、赤い金魚が泳いでいる。ページをめくると、神経が張り巡らされたような紋様があり、中表紙には花の芯だけ赤く着色された胡蝶蘭のモノクロ写真。 この短篇集は…

『デイ・アフター・トゥモロー』

・監督・脚本:ローランド・エメリッヒ 『デイ・アフター・トゥモロー』をビデオで見た。 ハリウッド映画の多くは、地球外生物と戦闘状態となり、最後に核兵器を使用する「ペンタゴン御用達(ごようたし)映画」と、世界が終末を迎え、登場人物の誰かが神様…

blogあれこれ

今現在、わかっている状況では―― 1位 はてな カスタマイズ度は低い。書式が楽。YouTubeの動画が簡単に貼れる。HTML可。辞書(自動リンク)も作成できる。その他のサービスも充実。 2位 FC2ブログ カスタマイズ度が高い。アフィリエイト可。ユーザータグ。 3…

投票行動をコントロールしようと企図するメディア

今日は私の誕生日である。不惑を越えて41になった。感慨深いものは何も無い(笑)。 今日という日を記念して、朝日新聞の社説(2004-07-06)の通訳を試みた。オピニオン紙を気取ってきた朝日だが、共産主義に翳りが見え、米ソの冷戦構造が崩壊してからという…

反ブッシュ

・http://www.bushflash.com/ 海外サイトである。左側の「ANIMATION」をクリックすると多数のフラッシュ画像がある。いずれも必見。湾岸戦争のものもあるから、ブッシュ親子を批判しているのだろう。いくつか見た限りでは、一方的にアメリカ軍を非難している…

政党政治を葬れ

明日、24日は参議院選挙の公示となる。国会の泥仕合にウンザリした国民は、ネガティブな世論を形成し、風見鶏のように右を向いたり、左を向いたりしては唾を吐き掛けている。 それにしても、昨今のメディアの偏向報道にはぞっとさせられる。ジャーナリズムの…

軍事力の新しいかたち

必要悪の最たるものとして軍事力がある。「なきゃないに越したことはないが、そうもいかんしなあ……」というのが多くの人の本音ではあるまいか。同じ暴力装置でも、警察が市民生活の安寧を守るのに対し、軍事力の場合は、国家を守るための防御、あるいは攻撃…

格安網戸

先日、網戸を取りつけた。よく投函されているチラシがあって、“「大特価」、「価格破壊!」、「特別キャンペーン実施中」”という文字が躍っていた。 念のために太郎先輩に訊いてみたところ、「そりゃ安い!」と言われたので頼んだ次第。 公団・公社用の可動…

異なる二つの死

5月27日、戦場カメラマンの橋田信介氏と助手の小川功太郎氏がイラクで殺害された。そして、3日後の6月1日、長崎で小学校6年生の女児が同級生に殺された。同じ他殺でありながら、余りにも異なる二つの死――。 橋田氏は名うてのベテラン戦争ジャーナリスト。今…

『パッション』メル・ギブソン監督

【7点】 ・出演:ジム・カヴィーゼル、マヤ・モルゲンステルン タダ券があったので、最終日ギリギリで『パッション』を見てきた。ぱ・る・るプラザMACHIDAにて。この映画館、何をもったいぶってんだか、入場整理券を配ってから、わざわざ案内人を立てて、観…

無料のメール転送サービス

・CLUB BBQ 無料のメール転送サービス。フィルター機能がついているので、スパムメールが多くなった方などは利用すると便利。実際のアドレスが変わったとしても、転送先を変えるだけでいいので、このサービスを使うと、アドレスを変更しなくて済む。アドレス…

下劣なテレビ朝日

テレビ朝日は、既にフジテレビ以下の存在となったと言い切っておこう。「報道ステーション」では、年金支払い状況アンケートに答えない議員に対して、魔女狩り同然のことをしでかしている。何様のつもりなんだろうねえ。 では、私からも、テレビ朝日に対して…

古舘伊知郎を解く

久米宏の降板を受けて、同時間枠に古舘伊知郎が起用された。 テレビ界における久米の仕事振りを評価する声は数多い。だが、私は大嫌いだ。確かに、ニュース番組をお茶の間レベルにしたのは功績といえよう。そして、必要以上にニュースを貶(おとし)めたのも…

年金問題のレトリック――衆愚の危険

国会議員による「年金未納・未払い問題」がかまびすしい。ただでさえ、グリーンピア問題などで国民は感情的にならざるを得ない状況に追いやられている。マッチで火をつけておいて、ポンプから水を汲もうとする犯人はマスコミだ。 テレビ朝日や朝日新聞は、も…

『マトリックス・レボリューションズ』ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー監督

・『マトリックス・レボリューションズ』ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー監督・『マトリックス』三部作:ウォシャウスキー兄弟監督(1999年) ・『LUCY/ルーシー』リュック・ベッソン監督、脚本 【5点】 こりゃ、キリストのパロディだ…

映画『es〔エス〕』監督:オリバー・ヒルツェヴィゲル

【8点】 ドイツ映画。これは堪能できた。いわば、“箱庭版ナチ”といった趣。映像がやけにリアル。ラストの格闘シーン以外は完璧に近い(どう考えても握るのは不自然。払うのが当たり前だ)。 権力が人間を狂わせてゆく様が巧みに描かれて秀逸。キャスティング…

森達也インタビュー 9

映像との出会い ――森さんが映像に興味を持たれたのは、テレビですか、映画ですか? 森●映画ですね。 ――おー。ちなみに、どのような作品からですか。 森●中学3年のときに、『イージーライダー』と、あと『いちご白書』って知ってます? ――はい。学生運動の。 …

森達也インタビュー 8

(正式退社の日に)本気で言っているのかと思わずまじまじと顔を見つめてしまったが、退社の手続きをしている最中に近づいてきた制作本部長が、「オウムの映像はこちらにも著作権があるとうことを忘れないでくれ」と突然言い出した。 「本気で言ってるんです…

森達也インタビュー 7

「洗脳」という言葉の定義が、情緒を停止させ一方向にしか物事を考えない心理状況を示すのであれば、それは境界線の向こう側だけでなく、こちら側にも同量にある。(73p) 【『「A」撮影日誌 オウム施設で過ごした13カ月』森達也(現代書館)】 ――しかし、お話…

森達也インタビュー 6

個人情報保護法案を巡る感情 ――ようやく個人情報保護法案なんですけど(笑)。 森●あれも一口で言うのは難しいんですけど、やっぱり、(法律で)しばられるよりも、しばられないほうがいいですよね、間違いなく。ただ、ぼくは、たぶんマスメディアは縛られた…

森達也インタビュー 5

ドキュメンタリーの仕事は、客観的な真実を事象から切り取ることではなく、主観的な真実を事象から抽出することだ。(中略) カメラが日常に介在するということは、対象に干渉することを意味する。微粒子は観測する行為そのもので大きな影響を受け、粒子とし…

森達也インタビュー 4

『A』の先に何が見えるか オウムをドキュメントで捉えるという構想は以前からあった。麻原を護送するワゴンカーのテレビ映像を眺めながら、どうしようもないほどに茫漠とした疑問符とし切実な欠落感を感じつつ、僕はこの扁平な映像の洪水を、他の視座から立…