小田雅久仁


 1冊挫折。


 挫折10『増大派に告ぐ』小田雅久仁〈おだ・まさくに〉(新潮社、2009年)/第21回ファンタジーノベル賞受賞作品。時を同じくして前原政之さんと、橋本大也さんが褒めていたので読んでみた。前原さんが書いているように、比喩・置き換えは確かに素晴らしい。お見事である。しかしながらテンポが悪い。あらすじの行方がわからなくなっている。積み上げられた細部、といった印象。それと舜也の視線が完全に大人のものとなっているところがおかしい。三人称と一人称が入り混じっているのも違和感を覚えた。わかっている。私に堪え性がないだけの話だ。54ページで挫ける。でも、次の作品は必ず読もうと思う。