古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

『インテリジェンス人生相談 復興編』佐藤優(扶桑社、2011年)


インテリジェンス人生相談 復興編

相談者「妻が放射能に怯えて沖縄に逃げました……」
佐藤優「私は東京にとどまるが、他人に強要はしない」


相談者「放射能汚染にまつわる差別が悲しすぎる」
佐藤優「差別を克服する活動は真に愛国的だ」


相談者「熟女とのSEXの意義をどう考えますか?」
佐藤優「『熟女もの』以外の官能小説を読んでみる」


 かつて外務省のラスプーチンと呼ばれた、作家・佐藤優氏が”超個人的”な問題の解決方法から日本復興のシナリオまでも説く、異色の作品が登場! 『週刊SPA!』誌上で好評連載中の「佐藤優のインテリジェンス人生相談」から震災にまつわる話や恋愛、職場、家族などにまつわる話を63本、ウオトカを片手に佐藤優氏が直接、相談者の疑問に答えた「マンツーマン人生相談」4本の計67本を収録。各相談には回答とともに、知の巨人・佐藤優氏が解決の糸口となる参考文献も紹介。つまり、同書は超個人的な問題から日本社会全体が抱える問題を浮き彫りにするノンフィクション作品でありながら、佐藤優氏独自の視点を交えた論評集でもあり、秀逸なブックガイドでもあるのだ。