2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
シーツの質感がイマイチだが、肉体の構図と色が素晴らしい。男性の荒々しい衝動と、女性の細やかな情感が滲み出ている。 抱擁
お薦め海外ミステリー
文体に慣れるまで時間を要する。しかしながら、リズムをつかんでしまえば一気に読み進める。文学性の薫り高い傑作ミステリ。 カルト教団に別れた妻を殺されたボブが主人公と思いきや、元ジャンキーのケイスが主役だった。 「彼女は17年もカルトのメンバーだ…
Metis
君の心に空いた穴は、私の形をしている。
二つの殺人事件を追ったルポ。いずれも被害者は家族で、犯人は高校生。しかも超がつくほど優秀な高校生だ。校内暴力という言葉がメディアに出るようになったのもこの頃だ(1979年)。 高度経済成長に伴って核家族化が進んだ。そして少子化によって、子供は“…
・戦地で活字に飢える ・近藤道生と木村久夫 ・知覚の無限 ・酔生夢死 二十歳(はたち)前後に読んでおくべき一冊。同世代の青年が戦地で何を思い、死んでいったかを知ることができる。若者を戦場へ送り込むのは、いつの時代も老人だった。その老人を疑うこ…
テレビ朝日系で10日に放送された情報バラエティー番組の中で、「インターネット上で流れている情報」として紹介されたブログが、実際は番組制作スタッフが作成したものだったことが11日、わかった。 この番組は、テレビ朝日制作で10日午後7時から放送された…
1冊読了。 8冊目『神は銃弾』ボストン・テラン(文春文庫、2001年)/これは傑作。デビュー作というのだから驚き。文学性の薫り高いミステリ作品。昨日の夜だけで400ページまで読んでしまった。文章が華麗過ぎて時々わかりにくくなっているが、大した問題で…
多分、面接官は「行為」よりも「内容」を知りたかったのだろう。ま、不況になると買い手市場となるため、企業側が有利な立場となることが明らかだろう。この面接官の手法は、相手を小馬鹿にすることで上下関係を成立させるところにあるのだ。まったく生意気…
・宗教は人を殺す教え/『宗教の倒錯 ユダヤ教・イエス・キリスト教』上村静 ・インドのバラモン階級はアーリア人だった ・依法不依人・偶然性/『宗教は必要か』バートランド・ラッセル ・キリスト教を知るための書籍 「イエスは釈迦である」なんてタイトル…
「インド人口の約4分の1、2億5000万もの人びとが、3000年の昔に生まれたカースト制による差別意識に今も呻吟している。この人びとの置かれている現実の厳しさを、本書を通して少しでも感じて頂ければ幸いである」(「文庫版まえがき」より)。インド観、人間…
1冊読了。 7冊目『脳から見たリハビリ治療 脳卒中の麻痺を治す新しいリハビリの考え方』久保田競、宮井一郎編著(講談社ブルーバックス、2005年)/ランドルフ・J・ヌード博士のリスザルの研究によって「リハビリテーション革命」が起こった。で、これが1996…
「リンククラブ」という名称で、ホームページを作りたい利用者にサーバーを貸し出すサービスなどを提供しているネット関連企業「カイクリエイツ」(東京都)が昨年末、「情報管理などを強化するシステム費に充てる」という理由で、事前の連絡を十分にしない…
黒田清率いる読売新聞大阪社会部は次々とユニークな連載記事を発信した。ジャーナリズムにも五分の魂があることを示した。東京の権力が及ばない地の利があったことは確かだろうが、やはり関西の反骨魂みたいなものを感じる。 本書は、警官の汚職を追及した骨…
イエスの失われた十七年 古代チベットの古文書によれば、イエスは13歳のとき隊商の群れに加わり、東方へ旅立った。目指すはインド、そしてヒマラヤの山地。そこで彼は何をしたか……。東洋と西洋を結び、ブッダとイエスを繋ぎ、歴史と文化に関する限りない知的…
先ほどこちらの動画のリンクを貼ろうかと思ったがやめた。あまりにも面白いため、私のテキストが読まれなくなると判断した。それにしても笑える。
3冊挫折、1冊読了。 挫折1『流行歌手たちの戦争』菊池清麿(光人社、2007年)/戦争の記述に重きが置かれていて、当てが外れた格好。フォントが大きいのは結構なんだが、ワープロ文字のように味気なく、行間が狭いため読みにくい。44ページで挫ける。 挫折2…
鎌倉仏教に多大な影響を与えた最澄(伝教大師)と空海(弘法大師)。同時代を生き、共に唐の国で学んだ二人は、仏教界に革命を起こす。空海はともかく、最澄がこれほど密教の影響を受けていた事実を私は知らなかった。 また、インド、中国、日本を経て、仏教…
私は本書で初めて立花隆を知った。『田中角栄研究』(1976年)や『日本共産党の研究』(1978年)が出た頃はまだ中学生であった。 今となっては既に手垢がついてしまった「知」という言葉も、本書が刊行された頃はまだ啓蒙の薫りを放っていた。「知」は確かに…
私の世代の男性であれば若い頃、落合信彦を読んだ時期があることだろう。そう。単なる寄り道だ。だが、活字の世界は奥が深い。寄り道同様に。 モータースポーツに興味がなくても、アイルトン・セナの名前を知る人は多い。日本では「音速の貴公子」と呼ばれ、…
1冊読了。 5冊目『恍惚の人』有吉佐和子/初版は1972年6月。223万部という空前のベストセラーとなった。介護の先鞭をつけた記念碑的小説。著者が41歳であったことを踏まえると、立派な作品といってよい。テンポがよく、最後のページも鮮やか。何となく読めて…
人は清潔なものを好み、不潔なものも好む。ここに邪悪の存在する余地がある。
それが私の心を捉えた。それとも、私の心がそれを捉えたのか?
昨今はやや落ちぶれた感のある本多勝一だが、権力と対峙する姿勢を彼から学んだ人も数多くいることだろう。 ある山国に、跳躍力の並はずれて強い男が現れました。高い塀などらくらく跳び越えます。今でいえば高跳びの選手にんるところでしょう。とにかく村中…
・ユングは偶然の一致を「時間の創造行為」と呼んだ ・宇宙人に誘拐されたアメリカ人は400万人もいる ・株式有料情報の手口 ・偶然の一致は壮大な宇宙の調和の現われ ・原子のの99.99パーセントは空間・『偶然とは何か 北欧神話で読む現代数学理論全6章』イ…
1冊読了。 4冊目『最澄と空海 日本仏教思想の誕生』立川武蔵/鎌倉仏教に強い影響を与えた最澄と空海の思想がよくわかる。唐の国に渡って学んだ二人は共に密教を学んだ。また、インド仏教と中国仏教、そして日本仏教の根本的な相違も理解できる。新しい思想…
四十にして山崎まさよしを聴く〜「未完成」
たった今、部屋の中でウイスキーの瓶につまずいて転んだ。私の足に、寄る年波の大波小波が襲いかかった瞬間だ。
社会といえば聞こえはいいが、所詮「群れ」である。それは進化論的に見れば、「生きてゆくための群れ」に他ならない。で、コミュニティ(群れ)の目的は食糧確保と子孫を残すことだ。類人猿の代表選手であるチンパンジーの世界ですら、敵と認識されれば殺さ…