「リンククラブ」という名称で、ホームページを作りたい利用者にサーバーを貸し出すサービスなどを提供しているネット関連企業「カイクリエイツ」(東京都)が昨年末、「情報管理などを強化するシステム費に充てる」という理由で、事前の連絡を十分にしないまま利用者約2万人の口座から、それぞれ1万円を引き落としていたことがわかった。
監督官庁の総務省には、苦情や相談が相次いでおり、同省は、消費者に費用負担を求める時には事前の説明が必要としている電気通信事業法に違反する疑いもあるとして調査に乗り出した。
カイクリエイツから集金を委託されているクレジットカード会社によると、カイクリエイツに会員として登録している利用者約2万人の口座から先月29日、月々の利用料と同時に1人あたり1万円を引き落とした。カード会社には「引き落とされることを知らなかった」などという苦情や相談が今月9日までに約200件寄せられているという。
総務省にも「事前の通知なしに1万円を引き落とされた」という相談が9日までに20件寄せられている。
カイクリエイツは規約で「臨時の料金を予告なく課金する場合がある」と定め、現在はホームページ上で「システム費として1万円を会員に負担してもらう」という説明を掲載している。読売新聞の取材に対して、同社は「対応できない」と話している。
【読売新聞 2009-01-10】