古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

久保田競、宮井一郎


 1冊読了。


 7冊目『脳から見たリハビリ治療 脳卒中の麻痺を治す新しいリハビリの考え方』久保田競、宮井一郎編著(講談社ブルーバックス、2005年)/ランドルフ・J・ヌード博士のリスザルの研究によって「リハビリテーション革命」が起こった。で、これが1996年のこと。いわゆる、「ニューロリハビリテーション」というやつだ。脳神経機能の回復を目指す手法。他の脳科学本と比べると子供騙しに近い内容だった。そもそも、ダメージを受けた脳の神経が再構成されることは、もっと前から明らかになっていたはずだ。クリストファー・リーブの章はそこそこ面白かったが、後はまるでダメ。文章も大学生の論文のような代物。巻末で久保田競(京都大学名誉教授)の傲慢さがモロに出ている。