古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2004-01-01から1年間の記事一覧

森達也インタビュー 3

――あのー、『A』から『A2』にかけての話ですが、もうオウムはテーマとして取り上げない、と、ずいぶん発言されていましたね。 森●はい。 ――それで、要するにもう一度取り上げよう、として、『A2』をつくることになった、一番根っこにある理由をうかがいたい…

森達也インタビュー 2

メディアにおける「タブー」とは何か ――テレビ、新聞、ラジオ、雑誌、と、いろいろメディアに種類がありますが、マスメディアの側の壁の厚さってものは、強まっているのか、弱まっているのか、感じられることはありますか。 森●うーん、難しいんですねえ。「…

森達也インタビュー 1

【森達也】1956年広島県呉市生まれ。1980年立教大学卒業、在学中から俳優活動を始め、自主製作映画などに出演。1989年、不動産、広告会社などの様々な職種を経て、テレビ番組制作会社に入社。以降、報道系ドキュメンタリーの番組等、40本以上の作品を手がけ…

国内最多251万部

片山恭一という作家の『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館)の発行部数が5月7日、251万部に達した。 国内作家の小説としては、村上春樹の『ノルウェイの森』(講談社)を抜き、過去最多部数となった。『世界の中心――』は2001年4月出版。突然の重い病に侵さ…

『24 TWENTY FOUR』&『シーズンII』

・監督:スティーヴン・ホプキンス&ジョン・カサー 【10点】 ・脚本:ロバート・コクラン&ジョエル・サーノウ 話題となっている『24 TWENTY FOUR』と『シーズンII』を見た。どれぐらい話題になっているかというと、この間、北海道へ帰省した際、決して映画…

超映画批評

・超映画批評 シネマレビューは星の数ほどあるが、この「超映画批評」の右に出るサイトはそうあるまい。ペンを握るのは映画批評家の前田有一氏。プロであっても、制作側に媚びへつらう売文屋が多い中にあって、その真摯な文章から、爽やかな情熱が窺える。 …

プライドグランプリ2004開幕戦

ミルコが負けた。小川が勝った――。 ここ最近は、K-1よりもPRIDEの方が断然、面白い。 K-1はキャスティングで勝負しているようにしか見えない。それに比べてPRIDEは試合内容が格段にいい。勝ち負けがハッキリしているのだ。 プライドグランプリ2004開幕戦が始…

イラク日本人人質事件

テレビはこのニュースでもちきりだ。各メディアは人質となった時点で色めきたち、「自己責任」を突きつけては手を叩いているようにしか見えぬ。要は、騒ぎ立てる話題に事欠かなければ満足できるのだろう。そういう連中が垂れ流す情報を我々は受け取っている…

プリンタ買い換え

PC

プリンタを買い換えた。以前、使用していたのは、CanonレーザーショットLBP220Pro。3年ほど使って寿命がきたようだ。初めて買ったプリンタだったんで、それなりに愛着もあった。オフィス・デポで29800円だったと記憶している。 ある日のこと、ウンともスンと…

タゴール

人間の歴史は、侮辱された人間が勝利する日を、辛抱づよく待っている。 【「迷える小鳥」/『タゴール著作集』第1巻所収/藤原定訳(第三文明社)】 タゴールはアジアで初のノーベル文学賞を受賞した詩聖。その巨大な足跡は、死して尚、世界の瞠目を集めてい…

『NARC ナーク』

・監督:ジョー・カーナハン 傑作といっていいだろう。主役と脇役の二人がいい。個人的には脇役警部補の方が好み。 過去の傷が癒えぬ二人の警官がコンビを組んで、麻薬捜査官殺しの犯人を追う。情け容赦のない取り調べに痺れる。 途中に散りばめられる映像は…

『アメリ』ジャン=ピエール・ジュネ監督

【9点】 ・主演:オドレイ・トトゥ 以前から、気になっていた『アメリ』をやっとビデオで見た。私は基本的に、人がバタバタと死ぬ映画が好みなんで、この手の作品にはあまり食指が動かないのだ。 いやあ、もっと早くみておきゃよかった。こいつあ、傑作だ! …

毒蝮三太夫に思う

時折、擦れ違うクルマの運転手と同時に笑っていることがある。瞬時に同じラジオ番組を聴いていることがわかる。大体が、毒蝮三太夫か小沢昭一の時間帯だ。そういや、どっちも、TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」だね。 『ラジオの鉄人 毒蝮三太夫』にも…

菅直人の思惑〜民主党の不祥事

民主党の菅直人が、社会保険庁の広告に出ていながら国民年金を支払っていなかった江角マキコを国会に参考人招致せよと息巻いているとのこと。民主党の党首は、芸能リポーターになったのか? これにはさすがに党内からも批判が相次ぎ、相も変わらず信頼を失っ…

特養老人ホーム見学記

先日、特別養護老人ホームへ見学に行った。入浴から、おむつ交換に至るまでを見てきた。私が聞いた限りでは、痴呆が進んでいる方が多いようだった。 目の前で素っ裸になった男女が、他人の手を介して清潔を保つ――この当たり前の現実を凝視した時、自分の中で…

帰ってきた少年A

神戸小学生殺傷事件の犯人とされた少年Aが医療少年院を仮退院した。報道を見る限りでは、確かに更正したように見受けられる。犯行当時、14歳だった少年は、21歳の青年となっていた。 「7年は短過ぎる」「たった7年で本当に更正できたのか?」といった論調も…

『週刊文春』販売差し止め問題

田中真紀子氏の息女の離婚を報じた「週刊文春」が販売差し止めとなった。 「夕刊フジ」によれば、各新聞社の社説は以下の通り―― 産経「出版の自由に抵触の恐れ」 朝日「警鐘はわかるけれど」 毎日「販売差し止め命令に驚いた」 日経「週刊誌出版差し止めの重…

長嶋茂雄氏倒れる

長嶋が脳梗塞で倒れた。連日にわたって一挙手一投足が報道されている。長嶋は1億人の親戚か? これほど報道されるところをみると、遠くの親戚よりも、長嶋に親近感を抱いている日本人が多いようだ。擬似家族みたいで、なあんか薄気味悪いね。 この間、内に遊…