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またしてもテレビ朝日

 昨日、テレビ朝日の「ザ・スクープ」という報道番組を見た。まあ、朝日系列らしい番組で、噴飯物の見本ともいうべき内容だった。


12月5日「ザ・スクープ」


 15人の犠牲者を出した新潟集中豪雨が人災であることを検証しようとしたもので、何としても三条市市長を魔女狩りしなければ気が済まないようだ。

 番組では「誰も聞いていない避難勧告」の謎を徹底検証、大災害の背後にある行政ミスとその隠ぺい疑惑に迫る。


 などと正義感を振りかざしているが、何のことはない。予期せぬ災害によって、役所の機能が混乱したという程度のことである。実際に問題があったにせよ、災害という特殊な状況下においては、責めを問われるべきような代物ではないだろう。


 やはり以前、テレビで大雨の際に避難勧告が聞こえるかどうかを実験していたが、雨量が多いと、全く聞こえない状況となることが明らかにされていた。


 ところがどっこい、朝日側としてはそれで収まっていちゃ、視聴率を稼げない。市長にカメラを突きつけ、小生意気なプロデューサーが暴力的な接触を試み、「我々は取材を申し込んでいるだけですよ!」と既に用意済みの科白を口にする。もう、馬鹿丸出しといってよい。


 昨今のメディア関係者の増長振りは目を覆いたくなるほどで、カメラは完全に凶器と化し、物珍しい絵を撮りたくて、あこぎな演出に余念がない。


 番組の構成があまりにも拙劣なため、画面に登場する弁護士や市民の大半が共産党員に見えて仕方がない。


 そもそも、鳥越俊太郎なんぞを使って、まともな報道番組をやろうってえのがおかしな話。鳥越は女性ウケするマスクらしいが、元雑誌編集長とは到底、思えないほどの貧しいボキャブラリーで、説得力に欠けるため、しょっちゅう、声が大きくなる。意味のある発言は全く見られず、長い相槌を打っているようにしか見えない。


 一緒に並んでいる女性アナも、一介のサラリーマンとは思えないほど生意気な顔つき。テレビ朝日の女性アナは、小宮悦子を筆頭に殆どが土井孝子を想像させる話し方をする。


 テレビの影響力は大きい。テレビ朝日は極めて政治的意図の濃い報道が多く、小規模なメディア・テロと思えなくもない。


古舘伊知郎が石原都知事相手に馬鹿丸出し