夢枕獏、J・B・ビュァリ


 1冊挫折、1冊読了。


 挫折60『上弦の月を喰べる獅子(上)夢枕獏早川書房、1989年/ハヤカワ文庫、1995年)/螺旋(らせん)の物語である。日本SF大賞を受賞している。そこそこ期待していたのだが、どうもこの人の変態的な展開についてゆけない。東京駅に向かう電車で半分ほど読んで挫ける。もう数週間前のこと。


 101冊目『思想の自由の歴史』J・B・ビュァリ/森島恒雄訳(岩波新書、1951年)/『魔女狩り』の「あとがき」で紹介されていた一冊。文章の行方がわかりにくいところもあるがこれは立派な教科書本だ。『精神の自由ということ 神なき時代の哲学』といい勝負だ。キリスト教が西洋を抑圧してきた歴史が綴られている。「近代」の意味がよく理解できる。何と20世紀初頭まで教会は「思想の自由」を妨げていた。つまり、「自由」とは教会からの自由であり、神からの自由を意味していた。そしてキリスト教というソフトは、今尚インストールされているのが世界の現状だ。