福本伸行、宮城谷昌光


 3冊読了。


 16冊目『福本伸行 人生を逆転する名言集 2 迷妄と矜持の言葉たち福本伸行著、橋富政彦編(竹書房、2010年)/数日前に読了。1と比べると明らかにトーンダウンしている。しょこたんを担ぎ出しているのもあこぎだ。「売らんかな」という狙いが見え見え。それでも福本作品の言葉が重みを失うことはない。


 17冊目『孟嘗君 3宮城谷昌光〈みやぎたに・まさみつ〉(講談社、1995年/講談社文庫、1998年)/巻を措く能わずとはこのこと。主役は白圭から、少しずつ田文と孫ピンに移ってゆく。田文はまだ少年だ。読んでいると背筋が垂直に伸びる。紀元前の世紀にこれほどの人々が実在したことに驚く。物語は一気に政治の色合いを強める。


 18冊目『孟嘗君 4宮城谷昌光〈みやぎたに・まさみつ〉(講談社、1995年/講談社文庫、1998年)/胸が高鳴ってとどまることを知らない。数年前より感受性が鋭くなってきたことは自覚していたが、これほどというほど心が震える。田文は成人し、30歳にまでなるが、まだ頭角を現す程度にすぎない。孫ピンの深慮遠謀は諸葛孔明の比ではない。全5巻のうち、4巻までは漆黒の闇から薄明までを描いている。孟嘗君〈もうしょうくん/田文〉という人物を明らかにするには、これほどの背景を知らしめる必要があるのだろう。意味を計りかねる太い溜め息ばかりが出てくる。