2冊読了。
30冊目『歴史とは何か』E・H・カー/清水幾太郎訳(岩波新書、1962年)/歴史とは現在と過去の対話である、と。ウーム、やはり名著。こりゃ凄い。講演を編んだものとは思えない格調の高さ。
31冊目『歴史とはなにか』岡田英弘(文春新書、2001年)/この合わせ技を自画自賛したい(笑)。岡田英弘は歴史を道具のように扱う。リアリズムに徹し、歴史の分類は「いまとむかし」しかないと言い切る。終章で国民国家に切り込み、共和制よりも君主制に軍配を上げる件(くだり)には、ぐうの音も出ない。進化論的な意味合いでの歴史的優位性を説く。