古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

フランセス・アッシュクロフト、佐藤勝彦


 1冊挫折、1冊読了。


人間はどこまで耐えられるのか』フランセス・アッシュクロフト/悪い本ではないんだが、読むスピードが落ちてきたのでやめた。生理学的見地からヒトの身体の限界を探っている。“面白い教科書”といった印象。豊富な知識を散りばめているのだが、如何せんヤマ場に欠けている。


「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!佐藤勝彦/科学に興味がなくっても何とか読めるぞ(笑)。初心者に親切な量子論入門。「電子は粒でもあり波でもある」んだってさ。「波じゃないと説明がつかないから、波で行こうぜ」ということらしい。ミクロの世界も極めると、信仰とあまり変わらなくなっているのが面白い。シュレーディンガーの猫も初めて理解できたよ。歴史に名を残した科学者たちの一癖、二癖を紹介しているのもグッド。多くの科学者たちの“知の系譜”によって、我々は文明という名の果実を手にすることができる。