小田嶋隆は駄洒落が上手い。下ネタともなると超絶的な技巧が冴える。この際、当ブログの品位をかなぐり捨てて、抱腹絶倒の駄洒落を紹介しよう。解説はするまい。黙って笑ってくれ給え――
さすがに、コンドームの自販機がしゃべるのはまだ聞いたことがないが、あいつだって黙ってはいないかもしれない。
「よっ、兄さん、今夜は頑張れよ」
と、コンドームの自販機が親しげに話しかけてくる……あり得ない話ではない。内臓されたセンサーで客の性別、年齢を判断して、かけ声だってそれぞれに使い分けてくるかもしれない。
「これはこれは、こんな粋な姐さんの中に入れるなんて、スキン冥利(みょうり)に尽きるとはまさにこのことですよ」
「旦那、お元気ですねえ。そのお歳で2ダースとは。いや、恐れ入りました」
客引きだってするかもしれない。
「ほらほら、そこの高校生のアベックさん。ハマらぬ先のゴムってね。あっしを付けてりゃ心配はゴム用。どうです、『背中の水子が泣いている』だなんて、シャレにもなりゃしませんぜ」
冗談を言っている場合ではないが、これもあながち冗談ではないのである。
なぜって、我が国の技術者という人たちは、それが必要かどうかなんてことにはまるで関心がなくて、技術的に可能でさえあれば、結局はどんなことでも実現してしまう連中なのだから。