古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

茂木健一郎ポッドキャスト

もぎけんPodcast

バカ番組をタレ流すTV局の改革は上層部一掃しかない

日刊ゲンダイ 2009-03-19

視覚と脳

視覚は神経疾患の影響を受けることが多い。それどころか眼は、実は脳の一部なのだ。 【『共感覚者の驚くべき日常 形を味わう人、色を聴く人』リチャード・E・シトーウィック/山下篤子訳(草思社、2002年)】 網膜から出て脳に向かう視神経の本数はどのぐら…

『脳のなかの幽霊』V・S・ラマチャンドラン、サンドラ・ブレイクスリー/山下篤子訳

長らく品切れとなっていたが、増刷されたようだ。 切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手、自分の体の一部を人のものだと主張する患者、両親を本人と認めず偽者だと主張する青年――著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手がかりに、脳の仕組みや働…

我々自身が人生を短くしている/『人生の短さについて』セネカ

・我々自身が人生を短くしている ・諸君は永久に生きられるかのように生きている ・賢者は恐れず ・他人に奪われた時間 ・皆が他人のために利用され合っている ・長く生きたのではなく、長く翻弄されたのである ・多忙の人は惨めである ・人類は進歩すること…

宮本省三、丸山健二、松藤民輔

3冊読了。 41冊目『脳のなかの身体 認知運動療法の挑戦』宮本省三(講談社現代新書、2008年)/『リハビリテーション・ルネサンス 心と脳と身体の回復 認知運動療法の挑戦』より、ずっと面白かった。理念と文章が一致している。ただ、この人はどうしても現状…

「浅草キッド」ビートたけし

歌詞の最後は「他に道なき 二人だもの」にした方がいいと思う。

コロンブスによる「人間」の発見/『聖書vs.世界史 キリスト教的歴史観とは何か』岡崎勝世

・魔女狩りの環境要因/『魔女狩り』森島恒雄 ・コロンブスによる「人間」の発見 ・キリスト紀元の誕生は525年 ・「レメクはふたりの妻をめとった」 ・化け物とは理性を欠いた動物・『聖書vs.世界史 キリスト教的歴史観とは何か』岡崎勝世 ・『世界史とヨー…

記録の様相/『DNAがわかる本』中内光昭

昨年読んだが、紹介するのを忘れていた。全体的には底が浅い印象を受けた。ま、DNA入門といってよい。 DNAは記録である。では記録とは何か。その様相を著者はこう綴る―― 従来、人間世界で使われるシナリオは紙にインクなどで書かれてきました。今ではフロッ…

Metisの新曲「ずっとそばに…」

PV ずっとそばに…(DVD付)

辛淑玉による公明党批判/『怒らない人』辛淑玉

根本的に勘違いしている主張のオンパレードだが、公明党批判は的を射ている。例えば、浜四津敏子代表代行についてこう書いている―― たとえば、盗聴法に反対して闘っているとき、公明党の浜四津敏子代表代行は、集会で最初わたしの傍で威勢良く反対を叫んでい…

ガンビアで魔女狩り横行、幻覚液で死者も アムネスティ

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは18日、アフリカ西部の国ガンビアで魔女狩りが横行し、1000人あまりが捕らえられて幻覚を起こす液体を飲まされていると伝えた。 液体を飲まされた人のうち少なくとも2人が死亡、多数が深刻な腎臓障害を起こし…

「子ども110人殺害」したナイジェリアの呪術医を逮捕

ナイジェリアの警察は、テレビのドキュメンタリー番組で「悪霊に取りつかれた」子ども110人の殺害を明らかにした男を逮捕した。当局者が3日に発表した。 男は「呪術医であることは否定しないが、私が殺したのは子どもらではなく患者の中にいる魔女だ」などと…

ディー・ブラウン、セネカ

1冊挫折、1冊読了。 挫折13『わが魂を聖地に埋めよ アメリカ・インディアン闘争史』ディー・ブラウン/鈴木主税訳(草思社、1972年)/良書と思われるが、フォントが小さ過ぎる。8ポイントか。また、資料的要素が強く、読み物としてはイマイチと判断した。30…

「モノ言えぬ教育現場に」都立三鷹高校土肥信雄校長

ターミナルケアを「医療」の枠にはめるな/『ケアを問いなおす 〈深層の時間〉と高齢化社会』広井良典

介護保険の導入が2000年なので、それを睨(にら)んで執筆したものと思われる。発行から既に10年以上経過しており、時期を逸した感もあるが、それでも有益さが損なわれることはない。 広井良典が説くのは「思想としてのケア」であり、「ケアという行為」から…

岡崎勝世

1冊読了。 39冊目『聖書vs.世界史 キリスト教的歴史観とは何か』岡崎勝世(講談社現代新書、1996年)/これはしんどかった。序盤はまるでついてゆけない。第一章はお経を読んでいるような気分になった。これは、書き手の問題ではなく私の知識不足によるもの…

エホバの証人の輸血拒否

昨日、リンクした「NATROMの日記」に関連記事があったので紹介しよう(時系列順)。 エホバの証人の二枚舌 未成年への輸血はどうすべき?〜エホバの証人 輸血拒否した両親・親権停止が男児の命を救った Wikipediaによれば、この他にも兵役拒否、国旗敬礼・国…

やっぱり、そういうことか 高速料金値下げ狂騒

高速料金値下げがETC車に限られることから、カーショップでは車載機を購入する人が殺到中。今なら助成金5250円も出る。ところが、この助成金はもとはドライバーから徴収した金だ。しかも、高速料金値下げ狂騒のウラで、この助成金によって別の天下り財団が肥…

二種類の孤独

孤独に苛(さいな)まれる人がいる。孤独を愛する人がいる。疎外感と孤高とは似て非なるものだ。

会社設立(法人成り)による節税メリットのインチキ!!

築山公認会計士事務所

真のゲリラは死ぬまで革命家であり続けた/『チェ・ゲバラ伝』三好徹

これが冒頭の一文―― 人が革命家になるのは決して容易ではないが、必ずしも不可能ではない。しかし、革命家であり続けることは、歴史の上に革命家として現れながらも暴君として消えた多くの例に徴するまでもなく、きわめて困難なことであり、さらにいえば革命…

ヒンズー教は社会的不平等を擁護する宗教/『不可触民の父 アンベードカルの生涯』ダナンジャイ・キール

アンベードカルは不可触民の権利を守るために、なんとヒンズー教をも攻撃した―― “犬およびインド人立入るべからず”といっているヨーロッパ人クラブに入れてくれとヒンズー教徒が懇願しないのと同様、不可触民以外の全てのヒンズー、犬すら立入りを許可する寺…

輸血拒否した両親・親権停止が男児の命を救った

NATROMの日記

うつ病の教師「気が弱い」=自民・笹川氏

自民党の笹川堯総務会長は14日、大分市内での同党県連大会で、「今、学校では、うつ病で休業を続ける先生がたくさんいる。国会議員の中には(そういう人は)1人もいない。そんなに気が弱かったら務まらない」と述べた。うつ病の人や教師に対する理解のない発…

現代人は健康を味わえない/『人生論ノート』三木清

・幸福は外に現れる ・現代人は健康を味わえない ・名誉心について ・人間の虚栄心は死をも対象とすることができる ・真の懐疑は精神の成熟を示すものである ・断念する者のみが希望することができる 我が青春の一書。初出は、「文学界」1938(昭和13)年6月…

北村慶

1冊読了。 38冊目『貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵』北村慶(PHP研究所、2006年)/マーケットが下がっている今だからこそ読むべき本。タイトルに難あり。PHPも随分と浅ましい真似をするものだ。内容は…

宮本省三

読書中。『脳のなかの身体 認知運動療法の挑戦』宮本省三(講談社現代新書、2008年)/先日、『リハビリテーション・ルネサンス 心と脳と身体の回復 認知運動療法の挑戦』の悪口を書いたばかりだが訂正しておこう。宮本省三は本物だった。つまり、あれは本物…

日本のデタラメな論功行賞/『孫子 勝つために何をすべきか』谷沢永一、渡部昇一

これは一昨年(おととし)に読んだ。私の知らないうちに谷沢永一が保守派の論客となっていた。しかしながら、プラグマティズムの要素が色濃く、実際的な発想となっている。 戦時において、時に上官の命令を無視することで勝利を得るケースがある。だが、軍隊…

『群衆 モンスターの誕生』今村仁司(ちくま新書、1996年)

群衆とは何か。近代資本主義の誕生とともに、歴史と社会の表舞台に主役として登場してきた群衆。20世紀のナチズムもスターリニズムも群衆社会がつくりだした全体主義の脅威であったことは記憶にあたらしい。一体われわれは、激流のような群衆化傾向に対して…