古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

石井光太、斎藤貴男


 1冊挫折、1冊読了。


 挫折65『物乞う仏陀石井光太文藝春秋、2005年/文春文庫、2008年)/文章はいいのだが姿勢が悪い。まだ若いせいなのかもしれない。貧しいアジア諸国身体障害者を傍観しているだけのレベルにとどまっている。足が20cmしかない美しい顔立ちの女性と性行為を試みて失敗した件(くだり)でやめた。彼女の心を蔑ろにしているように感じたからだ。何でも書けばいいというものではない。お前さんのキンタマを細かく描写したところで鑑賞には値しないよ。


 107冊目『消費税のカラクリ斎藤貴男講談社現代新書、2010年)/決定版と自画自賛している割にはわかりにくい。プレゼンテーションに問題あり。消費税に対する怒りだけは伝わってくるのだが、説明がすっきりしない。要は、仕入れ時にも消費税が発生するため、実体価格を値引きせざるを得ない中小小売業者が多いということのようだ。消費税が単純な仕組みでないことだけは理解できた。