古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

菊池英博、松本健一


 1冊挫折、1冊読了。


 挫折71『消費税は0%にできる 負担を減らして社会保障を充実させる経済学』菊池英博(ダイヤモンド社、2009年)/挫折したんだが、これはオススメ。消費税という税がどれほどの欺瞞に満ちているかを見事に喝破している。ただ、やたらと専門用語が頻出していて読みにくい。国民を騙すのが官僚の仕事であることが一目瞭然だ。仕入れにも消費税が発生するため、中小・零細企業は値引きせざるを得ない現実がある。これに対して輸出の比率が高い大企業は、輸出戻し税によって利益を出しているそうだ。115ページで挫ける。


 116冊目『砂の文明・石の文明・泥の文明松本健一PHP新書、2003年)/東晋平さんのオススメ。何とか読み切った(笑)。もっと軽い読み物にすべきである。スタンスが中途半端になっていて、内容の進行方向がつかみにくい。誤った箇所もいくつか散見される。ま、蘊蓄本(うんちくぼん)と思って読めばそこそこ面白い。本書を読んだ人は必ず『環境と文明の世界史 人類史20万年の興亡を環境史から学ぶ』も読むべきだ。