古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『資本主義の文化的矛盾』ダニエル・ベル/林雄二郎訳

何か知らぬが現代が歴史的変動のただ中にあるのでないか、という実感は恐らく多くの人々にとって本能的に感じられることであろう。しかし、それがどのような原因によって起こっているのか、それは何を示しているのか、何を指向しようとしているのか、誰もが…

あなた個人を終点とする長い長い系図

太陽系の本当の大きさ 相対性理論によれば飛行機に乗ると若返る 枕には4万匹のダニがいる あなた個人を終点とする長い長い系図 陽子 ビッグバン宇宙論 進化論に驚いたクリスチャン 『人類が生まれるための12の偶然』眞淳平:松井孝典監修 『黒体と量子猫』ジ…

映画『ミツバチの羽音と地球の回転』予告編

公式サイト 上映スケジュール twitter “原発”に揺れる町 上関原発計画・住民たちの27年 東京電力の暗部/『東京電力 暗黒の帝国』恩田勝亘 広河隆一責任編集 世界を視るフォトジャーナリスト月刊誌『DAYS JAPAN』

『暗号名イントレピッド』ウィリアム・スティーヴンスン/寺村誠一、赤羽竜夫訳

暗号名イントレピッド(上) 暗号名イントレピッド(下) 1940年、英仏海峡へと破竹の勢いで進撃するナチ・ドイツの前に、イギリスの生存は危殆に瀕していた。この重大な局面に対処すべく、チャーチル首相は、一人の男に任務を与えた。 「ヒトラーの世界征服…

私たちは何をすべきか? 何から始めるべきか?/『ザーネンのクリシュナムルティ』J・クリシュナムルティ

同時代に果たしてこれほど世界を駆け巡った人物がいただろうか? 思想や宗教が人間の本質をわしづかみにすると国境を越えて広まってゆく。普遍性は言語や文化を超越して「人間の共通項」を炙(あぶ)り出す。エゴを支えているのは差異への執着だ。真実を叫ぶ…

中国の住民自治

ジョエル・ベイカン、マックス・ヴェーバー

1冊挫折、1冊読了。 挫折49『ザ・コーポレーション わたしたちの社会は「企業」に支配されている』ジョエル・ベイカン/酒井泰介訳(早川書房、2004年)/動画の足下にも及ばない。っていうか多分、動画の出来がよすぎたのだろう。見事な肩透かし。読みたい…

思春期のジレンマ

もっとも、ひとりテレビにかぎらず、あの人生の時期は、同じような相克と煩悶のなかで過ぎていくらしいのだ。いつも決められた何かをしなくてはならない。日々なすべきことが前もって定まっている。いつも誰かが目を光らせていて、いいつけ、要求する。こう…

比較トラップ/『予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』ダン・アリエリー

・『隠れた脳 好み、道徳、市場、集団を操る無意識の科学』シャンカール・ヴェダンタム ・『意識は傍観者である 脳の知られざる営み』デイヴィッド・イーグルマン ・比較トラップ ・不合理性はいつも同じように起こり、何度も繰り返される ・刷り込みやアン…

フォーディズムとナチズム

事実、ワシントンからの圧力のおかげで、ニュルンベルク裁判においてフォードがナチズムを支援した罪が裁かれることはなかった。アメリカの学者はフォーディズムとナチズムの深い関係を歴史の闇に葬り、アメリカ追従を得意とする日本の学者も、敢えて指摘し…

喋るのをやめて、準備にとりかかるべき時だ

「いいか、自分がコントロールできない事柄についてくよくよ考えたって、なんの益にもならない。そういうことは、もうそろそろやめるべきだ。きみは惨めな生活をしてきたし、状況が好転するとは思えない。そろそろ成長し始めるべきだ。喋るのをやめて、準備…

正慶孝、藤原肇

1冊読了。 89冊目『ジャパン・レボリューション 「日本再生」への処方箋』正慶孝〈しょうけい・たかし〉、藤原肇(清流出版、2003年)/藤原肇と平野貞夫の対談を読んで早速入手した。100ページ前後で挫けそうになったが、何とか読み終えた。昔の「時事放談…

脳という宇宙

それぞれのニューロン(神経細胞)は他のニューロンと、およそ1000個から1万個のシナプスを形成している。シナプスにはオンとオフ、つまりあるシナプスが物事を刺激する信号を出す一方で、別のシナプスがそれを鎮める信号を出し、驚異的に複雑な出入りが進行…

「Bad Day」ダニエル・パウター

まるでショートムービーのような動画だ。画面構成にもちょっとした工夫があって面白い。

丸山健二新刊『猿の詩集』(文藝春秋、2010年)

時は第2次世界大戦中。南方の激戦地にて眉間を撃ちぬかれた男の魂が、1匹の猿に乗り移る――。あの戦争を超越的な視点から語りつつ、そこに生きる市民、権力者、そして天皇の在り方をも論じる異色の超大作です。文章を読点によって長く続けるという、特異な文…

イシガキ産業 多用鍋 25cm

炊飯器が壊れてしまった。下の方が餅みたいになり、上の方は半分も炊けてなかった。二度続いたのであきらめた。で、内釜で炊いてみたところ実に上手く炊けた。「始めチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いても蓋取るな」なあんてやる必要はない。最初っから中火…

マーク・トウェインのエッセーに2200万円 未発表の原稿がオークション

共同通信 2010-06-18

ジャック・ロンドン、永井陽之助、夏目漱石、ラッタウット・ラープチャルーンサップ

4冊挫折。 挫折45『どん底の人びと ロンドン1902』ジャック・ロンドン/行方昭夫訳(岩波文庫、1995年)/体力不足にて挫ける。再読する予定。 挫折46『現代と戦略』永井陽之助(文藝春秋、1985年)/体力不足にて挫ける。これも再読する予定。 挫折47『吾輩…

つつましい落魄

『一人ならじ』山本周五郎 胸打たずにはおかない人生模様の数々 あやまちのない人生は味気ない つつましい落魄 その横町へはいってゆくと、ふしぎな心のやすらぎを覚えた。そこにはつつましい落魄(らくはく)と、諦(あきら)めの溜息が感じられた。絶望へ…

生まれ変わるICタグの衝撃

中出力型のICタグは場所の制限がなく読み書きができ、読み取り距離が2メートルと長い。この特性を生かせば、山積みになった箱に貼ってあるICタグでも、読み取り機をかざすだけで、一括で読み取れるという。 【ITpro 2010-06-14】

パニックが生死を分かつ

沈没船内で道に迷うか、なにかとからまったダイバーは、自分の死に向かいあうことになる。ダイバーの遺体が沈没船内で多数発見されている――かわいそうなダイバーは道に迷ったまま、目の見えないまま、なにかに引っかかったまま、身動きできないまま、恐怖の…

小惑星探査機「はやぶさ」

デレク・シヴァーズ「社会運動はどうやって起こすか」

『完全教祖マニュアル』にも同じ話が出てくる。これを学術的なアプローチで読み解いているのがネットワーク科学だ。フォロワー=コネクター(ハブ)である。このネットワークが「弱いつながり」であるというのがミソ。

バフェット氏:資産1%あれば十分−残りは「気まぐれ」米経済に寄付

ブルームバーグ 2010-06-16

きちんとした反社会性と粗暴さ

実際今の子供たちは、幼児向けの歌番組を通じて物心がつく前からロックのビートに慣れ親しんでしまう。だから、彼らは、ビートを体で理解することができる。 「素晴らしいことじゃないか」 事実、ある面で、これは素晴らしいことなのかもしれない。が、私と…

生演奏の音は「感受される質」

『小林秀雄全作品 25 人間の建設』小林秀雄 超能力に対する態度 柳田國男著『山の人生』について 聴覚を失ったベートーヴェンに何が聴こえていたのか 生演奏の音は「感受される質」 『学生との対話』小林秀雄:国民文化研究会・新潮社編 小林●そうです。トラ…

電機炊飯器が壊れたら、内釜だけでご飯を炊こう!

節約暮らし&生活の知恵ブログ

秋葉原無差別殺傷事件

やっと見つけたよ。早速、SmileDownloaderで保存した。この番組を見て私は東浩紀に注目した。櫻井よしこは完全なミスキャスト。 東浩紀 秋葉原通り魔事件

民主主義は過大評価されている

一般の人々だけでなく、ほとんどの経済学者も、民主主義を過大評価している。一般の人々は市場がどれだけうまく機能するかを過小評価しているが、経済学者でさえ、民主主義とくらべれば、市場の長所を過小評価しているのである。 【『選挙の経済学』ブライア…

東浩紀「一般意志2.0」(民主主義2.0)を語る

グーグルとツイッターの出現によって初めて世界はルソー化した 以下、「実況ログ」より転載―― 東「民主主義2.0ですが、ルソーが書いた社会契約論の中で、一般意思を元に政府を選ぶ。政府が一般意思を代表しているのか。一般意思とガバナンス、政府は違う。全…