東浩紀「一般意志2.0」(民主主義2.0)を語る

グーグルとツイッターの出現によって初めて世界はルソー化した







 以下、「実況ログ」より転載――


東「民主主義2.0ですが、ルソーが書いた社会契約論の中で、一般意思を元に政府を選ぶ。政府が一般意思を代表しているのか。一般意思とガバナンス、政府は違う。全体意志と一般意志は違う」


東「カントやヘーゲルでは、世論の努力目標として一般意思をとらえた。しかしルソーは違う。18世紀の真ん中は数学が発展していなかった時代。一般意思とは、特殊意志、個人の意志ですね、そこから過不足を取り除いた総和を集めたものである。これはすごく変なことを言っている」


東「ルソーの時代には数学が発展していなかった。そのため一般意思を努力目標として捉えていた。しかし今は違う。今我々の努力していることがルソーの一般意思につながる。一般意思があるから統治形態が選ばれる」


東「佐藤さんが言った討議的民主主義は、デリバレイトと訳される。意思決定にはinformation communication deliberate、3つが入ってくる。ルソーのテクストを現代的に読みかえることが重要」


東「ルソーの話。人民は個々に意志があるのだが、一般意思は生成しているように見えるというのがポイント。議論して意見をまとめていこうよというのは駄目。ニコ動やTwitterは議論していように感じられるというフィクション感がルソーの一般意思と近いと思う」


東「Twitterはフィクションとしての議論感が立ち上がってしまう。それが面白いところ。Twitterの何百万のつぶやいているデータベースがある。これが一般意思。各自のTimeLine、これが全体意思。みたいなことをルソーが考えていたんじゃないか」


東「GoogleTwitterがでてきて、その二つでルソーが出てくる。Twitterが相互承認じゃないというのは大事と思う。コミュニケーションをとらないで、十分にインフォメーションを与えられている一般市民がデリバレイトすると、一般意思が生まれる」


東「140文字についてコメント。よくブログなどでも『文脈おさえろよ』と言われた。でも文脈をおさえると何も書けない。何も動けなくてマヒしていて、誰かが勝手に動かしてるのをじっとみてるしかなかった。それを解除したのがいいこと」


東「一般意思2.0は、ヨーロッパは精神的、哲学的に民主主義が機能しそうな感じがする。アメリカも同じく自己啓発の国だから、テンション高い。日本はテンション低いし、精神的な伝統もない。僕らが使える道具立ての中から原理を考えないといけない」


 http://www.ustream.tv/flash/video/2733140
【※ディスカッションは01:06:30から】


社会契約論 (岩波文庫)

 これはもっとも徹底的な人民主権論を説いた書物である。国家は個々人が互いに結合して、自由と平等を最大限に確保するために契約することによって成立する。ルソー(1712‐78)はこの立場から既成の国家観をくつがえし、革命的な民主主義の思想を提示した。フランス革命の導火線となった近代デモクラシーの先駆的宣言の書。