フレデリック・ルノワール


 1冊読了。


 140冊目『仏教と西洋の出会いフレデリックルノワール/今枝由郎〈いまえだ・よしろう〉、富樫櫻子〈とがし・ようこ〉訳(トランスビュー、2010年)/一昨日読了。学術書とは思えないほど読みやすく、訳文も素晴らしい。仏教が西洋に伝わった歴史を鳥瞰しながら、仏教によって西洋史を炙(あぶ)り出している。びっくりしたのだが神智学協会に関する数章の記述がある。クリシュナムルティに関してはわずか。神智学は仏教を神秘化したデタラメな教義をかざしてはいたものの、東洋と西洋の融合には大きな貢献をしたという。小乗とカトリック、大乗とプロテスタントの親和性という指摘も目から鱗(うろこ)が落ちる思いがする。チベット仏教に傾きすぎているが、真摯な労作業は未来を照らす光となっている。中級者以上は必読。