古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2010-07-19から1日間の記事一覧

気候の変動はゆっくりと穏やかに起こるわけではない

われわれは小氷河期から二重の教訓を学ぶことができる。ひとつは、気候の変動はゆっくりと穏やかに起こるわけではないということだ。ある時代から別の時代に突如として変化する。その原因は不明であり、人間にはその進路を変えることはとうていできない。ふ…

法律など蜘蛛の巣のようなものだ

「法律など蜘蛛の巣のようなものだ――弱者は搦(から)め取られるが、強者は引っかからない」 【『メービウスの環』ロバート・ラドラム/山本光伸訳(新潮文庫、2004年)】 ロバート・ラドラム

「Hallelujah!」A Soulful Celebration

20歳前後で買ったレコードの一枚。この頃はお金がなかったので輸入盤ばかり買い漁っていた。ヘンデルの「ハレルヤ・コーラス」である。私が通っていた札幌の中学では、卒業生がこの曲をドイツ語で歌うのが恒例となっていた。これがまた信じられないくらい上…

問い:何故学ぶのか? → 答え:自由になるため

ベイリーは後に、こう書き記している。「その瞬間、黒人を奴隷にしている白人の力が分かったのだ。……私は、奴隷の身分から自由に至る小道を見つけたのである」(読書猿Classic: between / beyond readers)

日本経済をさらに泥沼に押し込め税収も減らす愚かな税制変更

国民の痛みという問題はおくとしても、「税率アップが税収を減少させる」という現実を考慮しない税制変更論議は危険極まりないものである。消費税は、物品やサービスを購入してくれなければ課税されないものであり、所得税は、所得がなければ(低ければ)課…

峰島旭雄、和田靜香、苫米地英人、J・クリシュナムルティ

2冊挫折、2冊読了。1週間以上前のこと。 挫折58『西洋は仏教をどうとらえるか 比較思想の視座』峰島旭雄〈みねしま・ひでお〉(東京書籍、1987年)/全く歯が立たず。20ページほど読んで、後はパラパラとめくってみただけ。比較思想は結構なんだが、「比較の…

『科学と宗教との闘争』A・D・ホワイト/森島恒雄訳(岩波新書、1968年)

科学と宗教との闘争 近世の初頭、自然科学の勃興に対して加えられた迫害の歴史は、今では遠い昔語りとなり、今日のめざましい科学の進歩が、宗教的権威や根強い偏見との果敢な闘争をとおして獲得された事実も、いつとはなく忘れ去られようとしている。本書は…

『思想の自由の歴史』J・B・ビュァリ/森島恒雄訳(岩波新書、1983年)

思想の自由の歴史 今日、私たちは学問・信仰の自由など思想の自由を当然のことと考えている。だが、この市民的権利は長い歴史の中でごく最近になって獲得されたものであり、そのために数多くの血が流されてきている。本書は、近代民主主義社会を支える思想の…