古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

一生の時間は体重の1/4乗に比例する

寿命は違っても心臓の鼓動数は同じ 一生の時間は体重の1/4乗に比例する 『「長生き」が地球を滅ぼす 現代人の時間とエネルギー』本川達雄 時間論 このような相関関係を「べき乗則」という。 時間は体重の1/4乗に比例するのである。 体重が増えると時間は長く…

マインドコントロールへの落とし穴:統一協会、オウム真理教

マインドコントロール理論への批判的見解

ある種の宗教団体が信者に対してマインドコントロールをしているといういわゆる「マインドコントロール理論」は、米国の裁判においては採用されなかった。この理論の主唱者であった心理学者のマーガレット・シンガーは、米国心理学会内の有志によって、彼女…

大乗仏教の仏は“真実(リアリティ)の神話的投影”/『仏教は本当に意味があるのか』竹村牧男

案外知られていないと思われるが、実はブッダやイエスは著作を残していない。ソクラテスと孔子も同様。枢軸時代のメインキャストは一様に文字を残さなかった。 何といっても昔の話である。ブッダの生没年さえ定かではないのだ。当時のインドには歴史という考…

仏教

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佐藤優文庫化

理工系人間は正確さにこだわり、人文系人間は意味を尊重する/『おテレビ様と日本人』林秀彦

林秀彦は、人気テレビドラマ『鳩子の海』や『七人の刑事』の脚本を書いた人物。後に、バラエティショーの司会やFMのディスクジョッキーも務めた。その“テレビ側の人物”が、怒りを込めて完膚なきまでにテレビの毒性を糾弾している。 この本は賛否両論が極端に…

世界中でもっとも成功した社会は「原始的な社会」/『人間の境界はどこにあるのだろう?』フェリペ・フェルナンデス=アルメスト

「成功の要素」を考えてみよう。スピード、技術革新(※イノベーションだよ)、富(=食料やエネルギーなどの余剰)の獲得といったところか。異論は出さないでくれ給え(笑)。 これらに共通するキーワードは「変化」である。スピードと技術革新は、社会の変…

丸山隆三

1冊読了。 86冊目『アメリカ重犯罪刑務所 麻薬王になった日本人の獄中記』丸山隆三〈まるやま・たかみ〉(二見書房、2003年/ルー出版、1998年『ホテルカリフォルニア 重犯罪刑務所』を加筆訂正)/一気読み。文章がカラッとしていて好ましい。日本人にあり…

デジカメ関連

デジカメ画素数と解像感との関係 撮像素子の大きさは性能と価格に直結

政府に奉仕する記者クラブ/『ジャーナリズム崩壊』上杉隆

世界に類を見ない記者クラブ制度を徹底的に糾弾している。私が初めて記者クラブ問題を知ったのは、カレル・ヴァン・ウォルフレン著『日本/権力構造の謎』(早川書房、1990年/ハヤカワ文庫、1994年)を読んでのこと。ウォルフレンは外国人記者を排除する日…

菅原出、廣宮孝信

2冊読了。 84冊目『アメリカはなぜヒトラーを必要としたのか』菅原出〈すがわら・いずる〉(草思社、2002年)/一昨日、読了。歴史を経済で読み解くと、驚くほど理解しやすくなる。菅原出の作品は初めて読んだが、意図的に抑制した筆致で衝撃的な歴史を淡々…

『どうして郵貯がいけないの 金融と地球環境』グループKIKI(北斗出版、1993年)

どうして郵貯がいけないの 金融と地球環境 日本の市民運動の古典的名著 環境問題をはじめ、各種の市民運動や住民運動をしている人々に出会い、北斗出版の名前を出すと、「ああ、『どうして郵貯がいけないの』を出した出版社ですね」といまだにいわれることが…

RICOH デジタルカメラ GR DIGITAL II 1000万画素

新製品「GR DIGITAL II」は、「GR DIGITAL」で追求した、周辺部までの優れた解像力、低ノイズ、低色収差を実現した「高画質コンパクトカメラ」というコンセプトを継承した上で、さらに画質、表現力、操作性、拡張性を高めたものです。また、カメラにこだわり…

郵貯・簡保・厚生年金で戦費調達/『「お金」崩壊』青木秀和

歴史を動かしているのは何か? 人の心だ。人と言ったって万人を指すわけではない。もちろん権力者である。では、権力者の心を動かすのは何か? 金だ。金に決まっているよ。 歴史というものは、経済で読み解くと非常にわかりやすい構図となる。どこからどこへ…

実際の死

死は人間にとって重大事件であるように幼い頃から教育されて来たけれど、実際の死は、生きることよりずっと簡単なものに思えた。 【『恍惚の人』有吉佐和子(新潮社、1972年/新潮文庫、1982年)】 有吉佐和子

「共感のうた」みちゃこ

モンスターエンジン・西森の「鉄工所ラップ 4」で、さわりが挿入されていた歌。探したことを後悔するほど酷い代物であったが、これをヒャダイン氏が見事にアレンジしていた。それでもやはり、共感できない。

オシムが背負う十字架/『オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える』木村元彦

スポーツ選手や職人の言葉が胸を打つのは、思考に身体性が伴っているためであろう。そう。人生とは“行為”なのだ。時に学者の言葉が軽く感じられるのは、私の人生とは無縁な能書きに過ぎないからだ。 イビチャ・オシム。身長191cmの偉容。猫背なのは知性が重…

50万ヒット

本日達成。駄文を読んで下さる物好きな皆さんに感謝(笑)。

『株式実戦論』木佐森吉太郎(河出書房、1953年)

株式実戦論

『天才スマリヤンのパラドックス人生 ゲーデルもピアノもマジックもチェスもジョークも』レイモンド・スマリヤン/高橋昌一郎訳(講談社、2004年)

哲学者・論理学者・数学者・音楽家・手品師・ユーモア作家 そしてパズル作家の融合した唯一の人物が語る笑える自伝。脳を刺激する論理パズル33問付き。 男の一人が、私に尋ねた。「あなたの絶対音感の感覚はどのくらい正確なんですか?」。奇妙なことに、な…

『巨匠が解く日本経済の難問』日本経済新聞社編(日経ビジネス人文庫、2003年)

日本が直面する難問と、経済学の流れを創った巨匠が格闘した問題には多くの共通点がある――「需要創造と構造改革」「不況対策と技術革新」「個人の能力と賃金」など今の日本の学者が現状打破のヒントを抜き出し、平易に解説。“喰わず嫌い”にこそ最適な経済学…

「日本の“原爆歴史観”を問う」

出演しているのは宮崎哲哉、大谷昭宏、橋下徹の三氏。大谷昭宏が議論をなし崩しにしている。ネット上の掲示板でよく見掛けるタイプだ。“悪しきリベラリズム”を感じてならない。 原爆

今日の夕焼け

買い物帰りに、車中からかみさんの携帯電話で撮影。

コミュニケーションの第一原理/『プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか』P・F・ドラッカー

「はじめて読むドラッカー【自己実現編】」と表紙にある。ドラッカー入門という位置づけの抄録。しかしながら単なる抜粋の寄せ集めではなく、ドラッカー思想のエッセンスが結実している。 ただし、やはりと言うか、案の定と言うか、思想のドライブ感に欠ける…

ユースフ・イドリース、ナギーブ・マハフーズ、木村元彦

2冊読了。 82冊目『集英社ギャラリー〔世界の文学〕20 中国・アジア・アフリカ』朝鮮短編集、魯迅、巴金、茅盾、クッツェー、ナーラーナン、イドリース、マハフーズ(集英社、1991年)/A5判で1435ページ、4935円也。もちろん読み終えたわけではない。私の目…

神と悪魔

神と悪魔、彼らと政府やマクドナルドがどれほどちがう? どちらも地元の人間が依存できるものを何かしら提供することで金を得てる、ただのフランチャイズじゃないか。 ――エドワード・コンスタンザ (〈ロスアンジェルス・ヘラルド・エグザミナー〉紙読者投稿…

「鉄工所ラップ」モンスターエンジン・西森

これは面白い。華のなさを上手く武器にしている。西森は俳優の素質があると思う。東貴博を無表情にしたような顔だが、柄本明タイプの役者になれると私は見ている。

『どこまで許される? ホームヘルパーの医療行為』篠崎良勝(一橋出版、2002年)

生きるためには、医療行為が欠かせない利用者。求めに応じれば、違法行為となる介護職。いったい介護は誰のためのものなのか。現場の苦悩を通して、「システム」に切り込んだ一冊。 『ホームヘルパーの医療行為』を読んで

『九マイルは遠すぎる』ハリイ・ケメルマン/永井淳、深町眞理子訳(ハヤカワ文庫、1976年)