2009-04-30から1日間の記事一覧
未来とは何か? 過去とは何か? 何という魔法のような流動体がわれわれを取りかこみ、われわれが知らなければならぬ最も大切な事どもをわれわれに隠していることだろう? われわれはすばらしいものの直中(ただなか)を過ぎてゆき、生きてゆき、死んでゆくの…
私の知る限りでは遺作が傑作であった例(ためし)がない。作家に寄せる思いが「美しい誤解」を生むことは確かにある。逆に言えば、遺作が駄作であった方が読み手はあきらめがつくというものだ。老いて、病んで、そして力尽きて死んでゆく――これが自然の摂理…
そんな話題を見つけた。 「100万回生きたねこ」のタイトルについて 発行元の講談社が佐野洋子にまで質問したと書かれていて驚いた。これは多分、「おれは、100万回も 死んだんだぜ」というねこのセリフが何度か出てくることから生じた誤解だろう。 ちょっと…
1冊読了。 58冊目『汝ふたたび故郷へ帰れず』飯嶋和一〈いいじま・かずいち〉(河出書房新社、1989年/リバイバル版 小学館、2000年/小学館文庫、2003年)/表題作と短篇二つが収められている。私が読んだのは、リバイバル版だが、小学館は活字がよくない。…
『パレスチナ 新版』広河隆一〈ひろかわ・りゅういち〉(岩波新書、2002年)