古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

『脳と仮想』茂木健一郎(新潮社、2004年/新潮文庫、2007年)


 小林秀雄講演「信ずることと考えること」に触れているようだ。



脳と仮想 脳と仮想 (新潮文庫)
(※左が単行本、右が文庫本)

 第4回小林秀雄賞(2005年度)受賞。数量化できない微妙な物質の質感=クオリアをキーワードとして、意識の問題に切り込み続ける気鋭の脳科学者が提示した新しい概念「仮想」。心とは何か。どこから生まれてくるのか。小林秀雄を出発点として、漱石、一葉、ワグナー、柳田国男、三木成夫……。幾多の先人の痕跡を辿りながら、近代科学が置き捨ててきた「心」の解明へと迫る、脳科学の最到達点、画期的論考。