古本屋の覚え書き

「ただ独り、不確かな道を歩め」エリアス・カネッティ

河邑厚徳、グループ現代


 1冊読了。


 87冊目『エンデの遺言 「根源からお金を問うこと」河邑厚徳〈かわむら・あつのり〉、グループ現代(NHK出版、2000年)/ これは本物。苫米地英人著『洗脳支配 日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて』(ビジネス社、2008年)を「マネーという病理の解剖本」とすれば、本書には哲学書の風格がある。世界各地の地域通貨が後半で紹介されている件(くだり)が、少々わかりにくく、内容的にはダレている。ただ、理論本ではないため、何らかの証拠を必要としたのだろう。この世のありとあらゆるものは諸行無常のリズムを奏でて、磨耗・衰退・減却・崩壊してゆくにもかかわらず、お金だけは利子によって増えるという奇怪な現象を示している。なぜ、お金は減らないのか? そして、利子には如何なる意味があるのか? こうした疑問に答える内容となっている。そして、ミヒャエル・エンデによるシルビオ・ゲゼル入門といってよい。林秀彦著『おテレビ様と日本人』(成甲書房、2009年)で紹介されていた一冊。