古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

伊藤雅之


 1冊読了。


 124冊目『現代社会とスピリチュアリティ 現代人の宗教意識の社会学的探究』伊藤雅之(渓水社、2003年)/宗教社会学の教科書的一冊。「愛知学院大学文学会叢書 1」となっている。いやあ数十年ぶりに横書きの本を読んだよ。固い内容で章立てが短ければ何とか我慢できるが、それでもやはり読みにくい。私は「横書き本を嫌悪する会」(仮称)の筆頭なのだ。200ページ足らずのボリュームなので難しいとは思うが、歴史的考察に欠けていると思った。特にキリスト教史。日本の学術本って、意図的に個性を消しているようなところがあって面白くないんだよね。目のつけどころは非常にいいと思う。比較宗教学よりはるかに面白い。私が読んできた限りでは玉野和志よりも伊藤の方が上だ。