2冊挫折、1冊読了。
挫折18『舞踏会へ向かう三人の農夫』リチャード・パワーズ/柴田元幸訳(みすず書房、2000年)/コストに配慮したと思われるがページの余白が殆どない。そのためページ数と章のタイトルが上下二段の真ん中に配されている。これが気になって仕方がなかった。30ページほどで挫ける。チンプンカンプンだ。
挫折19『犬は「びよ」と鳴いていた 日本語は擬音語・擬態語が面白い』山口仲美〈やまぐち・なかみ〉(光文社新書、2002年)/惜しむらくは単調。ま、擬音語・擬態語だから仕方がないかもね。著者というよりは編集者の責任だろう。構成に工夫があれば、もっと面白い読み物になったはずだ。100ページで挫ける。
36冊目『日本の名随筆 別巻91/裁判』佐木隆三〈さき・りゅうぞう〉編(作品社、1998年)/山口二郎の座右の銘を知り、慌てて本書を取り寄せた。徳冨蘆花〈とくとみ・ろか〉の「新しいものはつねに謀反である」という言葉をこの眼で読みたかった。「謀叛論(草稿)」だけでもこの本は読む価値があるといえる。全体的には序盤が面白いのだが、中盤の作家が巻き込まれた裁判からつまらなくなり、終盤の裁判所関係者のエッセイは読む価値もない代物だ。私は裁判なんぞ、これっぽっちも信用していない。