古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

ヤン・カールソン、日航財団、山崎和邦、チャールズ・サイフェ


 1冊挫折、3冊読了。


 挫折5『真実の瞬間 SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか』ヤン・カールソン(ダイヤモンド社、1990年)/堤猶二訳。文章がしっくりこなかった。前置きも長過ぎる。


 11冊目『地球歳時記'90 世界こども「ハイク」コンテスト'90日航財団編(学生社、1991年)/大岡信編『折々のうた 第十』でも取り上げられていた句集。「花博」の開催に合わせたイベントだった模様。後半は各国語でそのまま掲載されている。伸び伸びとした句もあるが、全体的には散漫な印象を受けた。


 12冊目『投機学入門 不滅の相場常勝哲学』山崎和邦(ダイヤモンド社、2000年)/再読。「機(チャンス)」に「投」ずるのが本来の意味であると開き直る姿がいい。ビジネス畑を歩いてきた人だけに実学的な要素が強い。


 13冊目『異端の数ゼロ 数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念』チャールズ・サイフェ(早川書房、2003年)/林大訳。名文でぐいぐい読ませる。西洋が長らくゼロを否定したのは、神以外の“無限”を認めるわけにいかないためだった。ゼロを機軸に数学から物理学までをカバー。ゼロは無であり無限でもあった。