古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

小田嶋隆


 1冊読了。


無資本主義商品論 金満大国の貧しきココロ小田嶋隆/いやあ面白かった。全体的なまとまりとしてはベストかも知れない。コラムとしては8冊目あたりになると思われるが、勢いがあるのは『我が心はICにあらず』と同時期に書かれたものが多いためだろう。驚いたことに、経済の本質を見抜くセンスが、その辺の新聞記者を軽く凌駕している。バブル景気とバブル崩壊の間に渡された階段のような趣がある。私が読んできたものの中では、最も批判精神が横溢している。ってことは、やっぱりオダジマンは貧乏人ってこったな(笑)。