古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

三橋貴明、アンナ・ポリトコフスカヤ


 1冊挫折、1冊読了。


 挫折43『ドル崩壊! 今、世界に何が起こっているのか?三橋貴明〈みつはし・たかあき〉(彩図社、2008年)/面白くなかった。文章が一本調子で教科書みたいに味気がない。完全な期待外れ。我慢しながら150ページほど読んだが挫ける。


 90冊目『プーチニズム 報道されないロシアの現実アンナ・ポリトコフスカヤ/鍛原多惠子〈かじわら・たえこ〉訳(NHK出版、2005年)/プーチン政権下でロシアがここまで腐敗していたとは。法という法は無視され、裁判官や判事は買収され、ギャングと新興貴族が大手を振って歩く国――これがロシアだ。激した感情のせいで読みにくい文章となっているが、それでも“ジャーナリズムの魂”が脈打っている。アンナ・ポリトコフスカヤは毒殺されそうになったが、何とか一命を取り留めた。しかし2006年10月7日、自宅アパートのエレベーター内で何者かに射殺された。