1冊読了。
36冊目『チェ・ゲバラ伝』三好徹(文藝春秋、1971年)/面白くなかった。それでもゲバラを知るためには読む必要がある。私が読んだのは98年の改訂版(原書房)だが、表紙はこちらの方がよい。憂愁とも呻吟(しんぎん)とも受け取れる面影だ。ゲバラとカストロの出会いと友情、そして二人の違いがよくわかった。ゲバラは高潔な革命家であった。そして、アメリカ帝国主義と本気で戦い、39歳で花と散っていった青年でもあった。ゲバラの理想は正しかったと思う。しかし、正しいだけでは勝つことができなかった。正義が敗れるところに、この世界が抱える問題の本質がある。