里奈子ちゃんから興味深い記事を教えてもらった。
同記事から一覧をコピーしておこう。
1位 | もち(168例、「こんにゃく入りゼリー」の84倍危険) |
2位 | パン(90例、「こんにゃく入りゼリー」の45倍危険) |
3位 | ご飯(89例、「こんにゃく入りゼリー」の44.5倍危険) |
4位 | すし(41例、「こんにゃく入りゼリー」の20.5倍危険) |
5位 | あめ(28例、「こんにゃく入りゼリー」の14倍危険) |
6位 | だんご(23例、「こんにゃく入りゼリー」の11.5倍危険) |
7位 | おかゆ(22例、「こんにゃく入りゼリー」の11倍危険) |
8位 | 流動食(21例、「こんにゃく入りゼリー」の10.5倍危険) |
9位 | カップ入りゼリー(11例、「こんにゃく入りゼリー」の5.5倍危険) |
10位 | ゼリー&しらたき(それぞれ4例、「こんにゃく入りゼリー」の2倍危険) |
こんにゃく入りゼリーが、どうしても注目を浴びてしまうのは、「ゼリーを食べて死亡する」というコントラストがあまりにも鮮やかなためだろう。大体、1位は「もち」となっているが、製造業者の責任を問う声は一つもない。
日垣隆が、『偽善系II 正義の味方に御用心!』で次のように指摘している。
たとえば、階段から落ちて死んだ日本人は一年間に687人もいる(『平成10年 人口動態統計〈下巻〉』)。蛇口からの熱湯に接触してショック死した人は117人である。農薬や睡眠薬やガスなど「有害物質による不慮の中毒及び有害物質への曝露」によって亡くなったのは合計559人いるが、この人数は、自然の高温や暴風雨など「自然の力への曝露」によって亡くなった982人よりも少ない。誤解を恐れず事実のみに即していえば、この年に限らずいかなる年の統計を見ても、サリンや砒素や麻薬で亡くなった人より、たとえばスズメ蜂に刺されて亡くなる人のほうが、ずっと多いのである。
こうしたケースにおいても、業者責任を問う声はないだろう。
私の考えはこうだ。一部の因果関係をもって、全体を判断してはならない。
- こんにゃく入りゼリーで窒息死した場合→因果関係が認められる。
- こんにゃく入りゼリーを食べている人全体における死亡率→相関関係は考えられるが、因果関係は認められない。
単純な物差しで「被害があるから規制する」というのであれば、酸素濃度の薄い高山も登山禁止にする必要がある。
真の自由とは、リスクを取る自由を意味する。要はリスクを自覚し、どう管理するかが問われているのだと思う。