古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

ニュース拾い読み・書き捨て 12

「焼き鳥店に『におい』差し止め命令」――神戸市垂水区の住民が、焼き鳥店から出るにおいなどが、快適な生活をする権利を侵害したとして提訴。23日、神戸地裁の判決が下った。裁判官は「強い臭気は人格権を侵害する」として原告の訴えを認め、同市の規制基準を超える臭気発生の差し止めを命じた。


【読売新聞 2001年10月24日付】


▼煙ならわかるが、においぐらい我慢できなかったんだろうかねえ▼まあ、我慢できない方々がいらっしゃるんだから、しょうがあるめい。俺は焼き鳥のにおいは好きだね▼「においが人格権を侵害する」としたら、屁なんぞはどうなるのかしら?▼まず、あれだね。においの基準を作らなきゃならないね▼で、前の日に豆なんぞを食ったりして臭いのをぶっ放した野郎は「におい差し止め」を命ずる▼更に、食事を作った奥方も同罪▼そしてまた、製造者責任法(PL法)によって農家も罰するのだ▼最近の若いのはキレイ好きだが、昔は風呂に入ってないのが、うようよしていた▼てめえ、背中にボウフラが湧いてるんじゃねえのか、ってな野郎がいたもんですな▼においに敏感になるのは、五感が命の危機を知らせているのとは全然違って、不快なことに耐えられない虚弱な性質を現しているように思えてならない。


「『現金袋』強奪したら…被害総額2000円・石川で銀行強盗」――23日午前11時35分頃、石川県の北国銀行山島台代理店に強盗が登場。男は液体の入ったペットボトルをカウンターに置き「これをかけるぞ」と職員を脅した。男はカウンター内にあった麻袋と、客がカウンターに置いていた1000円札1枚を奪って逃走。麻袋には1円玉しか入ってなかったとさ。


【読売新聞 2001年10月24日付】


▼なかなか愉快なニュースである。行員に怪我もなかったようで何より▼強盗が麻袋を開けた瞬間の顔は見物(みもの)だったろうねえ▼骨折り損のくたびれ儲けを絵に描いたようなニュースで▼さて、犯人は強奪した2000円で何を買ったんだろうねえ。楽しい想像である▼一杯呑みに行って頭を冷やしてくれりゃいいんだが、次なる犯行のためのストッキングでも買ってるかも知れぬ▼いずれにしても1円玉をずらりと並べて、赤面している姿を思い浮かべるのは痛快だね。