古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2008-12-06から1日間の記事一覧

「加速度」さだまさし

中学生の頃は、よくさだまさしを聴いていた。ま、騙されるのは中学生までということだよ。さだまさしが書く歌詞は技巧が過ぎて、鼻持ちならない作為に満ちている。それでも、このアルバムは傑作だった。「スローモーションで時が倒れてゆく」なんてえのあ、…

18世紀のフランスは悪臭にまみれていた/『香水 ある人殺しの物語』パトリック・ジュースキント

・18世紀のフランスは悪臭にまみれていた ・反社会性人格障害の見事な描写 ・めくるめく匂いの世界 ・グルヌイユの特異な能力 ・彼の鋭敏な鼻は太い匂いの束を、いちいち糸にときほぐした・必読書リスト その一 8月に読み終えたのだが、書くのを忘れていた。…

世界史は中国世界と地中海世界から誕生した/『世界史の誕生 モンゴルの発展と伝統』岡田英弘

・『〈狐〉が選んだ入門書』山村修 ・世界史は中国世界と地中海世界から誕生した ・歴史とは何か ・歴史文化に不可欠なものは暦と文字 ・インドに歴史文化がない理由・『歴史とは何か』E・H・カー ・『歴史とはなにか』岡田英弘 ・『世界システム論講義 ヨー…

友岡雅弥

1冊読了。 『ブッダは歩むブッダは語る ほんとうの釈尊の姿そして宗教のあり方を問う』友岡雅弥/驚愕の一書。友岡雅弥恐るべし。生き生きと実在したであろう釈尊の姿が立ち現われてくる。私は釈尊を「恐れなき人」「人の心をつかむ天才」と思っていたのだが…