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藤あや子のプライバシー侵害で賠償命令

 演歌歌手の藤あや子さんが、前夫や交際していた男性をめぐる月刊誌「新潮45」の記事で、プライバシーを侵害されたとして、発行元の新潮社(東京)などに3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は10日、132万円の支払いを命じた。
 新潮社側は「記事内容は既に他の雑誌などで報じられている」などと主張していたが、金子順一裁判長は「集中的な報道があってから今回の雑誌発行まで約14年が経過し、その間には繰り返し報じられていない。一般の人には知られてない事柄でプライバシー侵害に当たる」として退けた。
 判決によると、新潮45の2006年9月号は「昭和&平成芸能史『女と男』十三の修羅場」というタイトルの特集で藤さんの交際していた男性や前夫について記載した。
 新潮社側は「社会の正当な関心ごとで、藤さんは対談で積極的に発言し、プライバシー権を放棄している」とも訴えたが、判決は「表現行為が許される合理的範囲を超えている。対談では、言及を避けて通れなかったのであり、放棄したとはいえない」と指摘した。
 新潮45編集部は「判決文を見ていないので詳しいコメントはできない」としている。


【デイリースポーツ 2007-12-10】