古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

ニュース拾い読み・書き捨て 1

ダンプに自転車200メートル引きずられたが……女性、奇跡的に助かる(朝日新聞 2001-04-06)


▼走行中のダンプカーの車体の下から人の頭と自転車が見えたんだってさ。見つけたのは対向車線を走っていたパトカー。20〜30km程度のスピードだったのが幸いしたとのこと。ダンプの運転をしていた25歳の男性は「音はしたが、巻き込んだことには気づかなかった」▼何が問題だって、人を轢(ひ)いても気がつかないようなクルマを造ってるのが問題だよ。戦車じゃあるめえし、こんなクルマが公道を走っているのを許せるかってえんだ。

49歳なぜキレル 殺人事件で検挙、17歳超え最多(朝日新聞1面 2001-04-06)
目立つ49歳の凶行 転換期不安定な世代 不況直撃でストレス(同日 朝日新聞社会面)


▼95年から99年までに殺人事件(未遂・予備を含む)で逮捕・書類送検された容疑者を調べたところ49歳が最も多いことがわかった。専門家によれば「子が自立する。親の面倒をみなければならない。配偶者との関係も難しくなったりする」という年代であり、職場では「“勝ち組”と“負け組”がはっきりしている」▼と、まあストレスまみれになっているから人殺しも多くなるんだってよ。読み物としては面白い記事なんだが、どうなんだろうねえ▼「殺人事件の統計をとると49歳が多かった」→「その世代は大変なストレスを抱えている」→「49歳はキレル」→「49歳はアブナイ」→「49歳になったら人殺しに要注意」みたいな短絡的な構図だよなー▼俺なんざ単純だから「あ、49歳になったら人殺しをしなきゃなんねえかな?」なあんて思っちまうぜ。さて出刃包丁でも用意しておこうかしら▼人口比率でも50歳前後が一等多くなるらしいんだが、掲載されている棒グラフを見ると28歳と49歳が山となっているんだよな。さすがに65歳を越えると少ないわな。だけどさ、山ったって100〜150に殆ど収まってんだよ▼統計をセンセショーナリズムで脚色するのは結構だが、お遊びにしちゃ紙面を割き過ぎなんだよなー。棒グラフの向こうには殺された(あるいは殺されそうになった)人達がいるんだぜ。どんな理由があろうと、その行為が正当化されるはずがねえわな▼全く人を食った記事だぜ。