東京女子医大病院(東京都新宿区)で01年、心臓手術を受けた当時12歳の女児が医療ミスで死亡したとされる事件で、業務上過失致死罪に問われた元病院医師の佐藤一樹被告(43)=一審で無罪、検察側が控訴=が「週刊女性」の記事で名誉を傷つけられたとして1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。石井忠雄裁判長は名誉棄損を認め、発行元の主婦と生活社に対し、55万円の支払いを命じた。
問題となったのは02年7月23日号の「あなたの大切な人も医者に殺される」と題した記事。判決は「(医療ミスがあったとされることを)ほかの報道機関の報道で知ったというだけで、自ら取材して検討したことが全くうかがわれない。医療ミスが真実と信じる相当な理由はない」と述べた。