古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2010-01-01から1年間の記事一覧

林竹二が生まれた日

今日は林竹二が生まれた日(1906年)。栃木県出身。明治39年12月21日生まれ。母校東北大の教授をへて宮城教育大学長となる。ユニークな入試改革などを試みる学長在任中から全国の小・中学校をたずねて公開授業を行った。田中正造の研究家としても知られる。 …

お台場をメジャーなスポットにしようとするフジテレビの策動

とにかく、お台場をメジャーなスポットにせんとするフジテレビの策動を見ていると、単なる、そろばんずくの商魂とは別の、さらにいやらしい何か――すなわち東京を舞台としたモノポリーゲームに熱中する生臭い野望が感じられるわけで、私のような場末の人間に…

民主主義とは個人の無知を集団の知恵に集計する哀れな信仰である

あるいはメンケンが「民主主義とは個人の無知を集団の知恵に集計する哀れな信仰である」と表現したように、(以下略) 【『選挙の経済学 投票者はなぜ愚策を選ぶのか』ブライアン・カプラン/長峯純一、奥井克美監訳(日経BP社、2009年)】 チャーチル「民主…

石原都知事の作品「太陽の季節」が野放図すぎる件

石原都知事の作品「太陽の季節」が野放図すぎる件 石原都知事の作品が野放図すぎる件 その2 石原都知事の作品「太陽の季節」が野放図すぎる件

『ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき』レイ・カーツワイル/井上健、小野木明恵、野中香方子、福田実訳(NHK出版、2007年)

2045年……コンピュータの計算能力が全人類の知能を超えた瞬間、「特異点」を迎えた人間文明は指数級数的な進化の過程に入る。人間の脳はリバースエンジニアリングによる解析が終了し、生物としての人間を超える強いAIが誕生する。遺伝子工学、ナノテクノロジ…

『身体化された心 仏教思想からのエナクティブ・アプローチ』フランシスコ・ヴァレラ、エレノア・ロッシュ、エヴァン・トンプソン/田中靖夫訳(工作舎、2001年)

世界は、われわれから独立して存在するのか? 認知は、記号的表象の計算にすぎないのか? 東洋仏教思想の伝統である「三昧/覚瞑想」を手法とし、従来の認知科学の前提に根本的な疑問を投げかけ、認知を「身体としてある行為」と見るエナクティブ(行動化)…

アメリカとロシアとインドは大きく連携し、チャイナやイスラム原理主義と対峙してゆく

先ず第一に、外交だが、アメリカはロシアとインドと連携して、チャイナと対立する方向に大きく外交路線を転換した。(中略) 二つの点が重要である。第一は、ミサイル防衛に関して基本的な協力が合意された。第二に、アフガニスタンにおける戦争に関して、NA…

仏教的時間観は円環ではなく螺旋型の回帰/『仏教と精神分析』三枝充悳、岸田秀

脳は言葉に支配されている。思考が言葉という情報によって成り立っている以上、人は言葉に束縛される。意識とは言語化可能な状態と言い換えてもよいだろう。 懐疑や批判の難しさもここにある。示された言葉【以外】の知識がなければ、そもそも判断のしようが…

「一生独身そうな人1位」「ストレスためそうな人1位」「事件起こしそうな人4位」…取手・女子高生ら襲撃男、卒業文集

痛いニュース

知的障害女性の告訴能力認める わいせつ被害、差し戻し

裁判:消えた権利〜知的障害者と裁判 女性の訴え「門前払い」 一般人も即答無理 知的障害のある女性を車で連れ去り、車内でわいせつな行為をしたとして強制わいせつ罪などに問われた無職飯干広幸被告(61)の控訴審判決で、福岡高裁宮崎支部(榎本巧裁判長)…

朝河貫一が生まれた日

今日は朝河貫一が生まれた日(1873年)。歴史学者、平和提唱者として知られる。中学生の時、毎日、英英辞典を2ページずつ暗記しては食べるか破り捨て、残ったカバーを校庭の隅の若桜の根元に埋めたというエピソードを残し、後にこれを“朝河ざくら”と呼ぶよう…

丸形蛍光灯 32形+40形

昨夜注文して、今日の午前9時半に届いたよ。amazonのスピード恐るべし。色は三色あって、私が買ったのはナチュラル色。

死の恐怖

おまえが恐れているのは、死後に起こるはずもないことばかりだ。 【『蝿の苦しみ 断想』エリアス・カネッティ/青木隆嘉〈あおき・たかよし〉訳(法政大学出版局、1993年)】 エリアス・カネッティ 蝿の苦しみ 断想

権力と快楽との永遠の戦い

権力をもっている者たちにとって、性は大きな支柱であってきた。だから、カトリックの聖職者たちは単純に性を否定してこと足れりとしてきたわけではなかった。人々に性の違反を認めさせる必要があったのだ。女性たちが聖母の子孫であると期待しながら、しか…

『人口学への招待 少子・高齢化はどこまで解明されたか』 河野稠果(中公新書、2007年)

2005年から始まった日本の人口減少。100年後には半減と予測されている。北・西ヨーロッパに端を発し、いまや世界人口の半分を覆った少子化は、なぜ進むのか──。急激な人口減少が社会問題化するなか、急速に脚光を浴びる人口学だが、戦前の国策に与したと見ら…

『歴史人口学で見た日本』 速水融(文春新書、2001年)

コンピューターを駆使してこれまで打ち捨てられてきた「宗門改帳」などの人口史料を分析し、人口の観点から歴史を見直そうとするのが歴史人口学。その第一人者である著者の精緻な研究から、近世庶民の家族の姿・暮しぶりがくっきり浮かび上がってきた。例え…

フレデリック・ルノワール

1冊読了。 140冊目『仏教と西洋の出会い』フレデリック・ルノワール/今枝由郎〈いまえだ・よしろう〉、富樫櫻子〈とがし・ようこ〉訳(トランスビュー、2010年)/一昨日読了。学術書とは思えないほど読みやすく、訳文も素晴らしい。仏教が西洋に伝わった歴…

『アートとしての教育 クリシュナムルティ書簡集』J・クリシュナムルティ/小林真行訳(コスモス・ライブラリー、2010年)

断片的な知識に偏らない、新しい教育のかたちとは? 本書は、教育に携わる人々に宛てて書かれたクリシュナムルティの72通の書簡をまとめたものである。学びと気づき、条件づけからの解放、関係性と責任、自由と英知など、幅広いトピックに光をあてながらホリ…

Def Tech / "Mind Shift" Preview

Def Tech

エディット・ピアフが生まれた日

今日はエディット・ピアフが生まれた日(1915年)。彼女の代表曲「ばら色の人生」は第二次世界大戦のドイツ占領下に書かれた。この時期彼女は大変な成功を収め、大きな人気を得る。ワン・ツークラブでドイツ軍高官のために歌を歌うことでピアフはフランス兵…

サキが生まれた日

今日はサキが生まれた日(1870年)。ミャンマー生まれのスコットランドの小説家。ブラックユーモアと風刺の効いた短編小説を得意とし、欧米ではO・ヘンリーと並ぶ短編の名手とされる。両者とも掌編にて理不尽を描き出す巧者として今も並び賞されている。 著…

パレスチナ人には検死すら認められない

イスラエルの警官らが人種差別的な侮辱の言葉をアラビア語で言うのを聞いたムハンマドは、遮蔽物の陰から飛び出し、抗議しようとした。その瞬間、弾丸の雨に見舞われ、その場で亡くなった。遺体が病院に運ばれたあと、家族は息子の死の理由を明らかにするた…

『本当の戦争の話をしよう』ティム・オブライエン/村上春樹訳(文春文庫、1998年)

「彼らはいつ死ぬかもしれぬ男たちが背負うべき感情的な重荷を抱えて歩いていた。悲しみ、恐怖、愛、憧れ、それらは漠として実体のないものだった。しかしそういう触知しがたいものはそれ事態の質量と比重を有していた。それらは触知できる重荷を持っていた…

放送中止になった「少年兵CM」

田中龍作 少年兵は自分が殺した死体の上に座って食事をした/『戦場から生きのびて ぼくは少年兵士だった』イシメール・ベア

シモン・ボリバルが大コロンビアの初代大統領に就任した日

今日はシモン・ボリバルが大コロンビアの初代大統領に就任した日(1819年)。南米大陸のアンデス5ヵ国をスペインから独立に導き、統一したコロンビア共和国を打ちたてようとした革命家、軍人、政治家、思想家である。ラテンアメリカでは「解放者」と呼ばれて…

ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功した日

今日はライト兄弟が人類初の動力飛行に成功した日(1903年)。 フォトギャラリー(トップ画像の下にある数字をクリック) ライト兄弟のひみつ ライト兄弟 人類の夢の実現

ファシズム全体主義の本質

かなり前のことだが、私はこの耳で、ナチスのある有名なアジテーター(扇動者)が熱狂した農民を前に、「われわれは、パンの値下げも、値上げも、固定化も要求していない。われわれは、ナチズムによるパンの価格を要求する」と演説するのを聞いたことがある…

『チベットの生と死の書』ソギャル・リンポチェ/大迫正弘、三浦順子訳(講談社+α文庫、2010年)

チベット仏教の師ソギャル・リンポチェが、チベット古来の智慧と、現代の宇宙の本質に関する研究成果を元に「生」とは何か、「死」とは何かを、宗教、国籍を問わず、すべての人が受け入れられるよう解説していく。死にゆく近親者を助けるために、自身の死の…

ベートーヴェンが生まれた日

今日はベートーヴェンが生まれた日(1770年)。16歳でモーツァルトに弟子入りを認められるも母が病没したためかなわず。仕事を掛け持ちしながら父と弟の面倒をみた。その後ハイドンに師事しピアニストとして名声を博す。26代で難聴となり40代で聴覚を失う。…

アーサー・C・クラークが生まれた日

今日はアーサー・C・クラークが生まれた日(1917年)。1950年代から1970年代にはロバート・A・ハインライン、アイザック・アシモフと並んでビッグ・スリーと称されるSF界の大御所として活躍した。汎神論、無神論を経て、「隠れ仏教徒」と称しつつ、仏教は宗…