アメリカとロシアとインドは大きく連携し、チャイナやイスラム原理主義と対峙してゆく

 先ず第一に、外交だが、アメリカはロシアとインドと連携して、チャイナと対立する方向に大きく外交路線を転換した。(中略)


 二つの点が重要である。第一は、ミサイル防衛に関して基本的な協力が合意された。第二に、アフガニスタンにおける戦争に関して、NATOが必要な物資をロシア・中央アジアルートで輸送することができるようになった。


 つまりロシアが、NATOのアフガン戦争に兵站面で協力することになったのである。NATO軍がアフガン戦争を終了して撤退する場合も、この「ロシア・中央アジアルート」を利用できる事が決定した。従来の主要兵站ルートはパキスタン経由であり、ロシアであったが、ロシア・中央アジアルートを使えば、輸送経費はパキスタンルートの3分の1しかかからない。


 いずれにしろ、これらの決定の背後にあるのは、アメリカとロシアが大きく戦略的な和解と協力の方向に動いたという事実である。総体として見るならば、アメリカとロシアとインドは、大きく連携し、チャイナやイスラム原理主義と対峙してゆく事になる。つまり非常に大きな世界のパワー・ストラクチャーの転換が2010年11月に起きたのである。


藤井厳喜