古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ソシュールが生まれた日

今日はソシュールが生まれた日(1857年)。スイスの言語学者。言語哲学者。記号論を基礎付け、後の構造主義思想に影響を与えた。ソシュールは存命中一冊の著書も出版しなかった。言葉と世界の関係を引っ繰り返してみせた人物。 ソシュールの思想の概要 ソシ…

アンドリュー・カーネギーが生まれた日

今日はアンドリュー・カーネギーが生まれた日(1835年)。アメリカの鉄鋼王。「富を持って死ぬことは不名誉である」と主張し、死ぬ前年までに寄付した総額は、3億5069万ドルに達したと言われている。カーネギー・ホールやカーネギーメロン大学などが有名。 …

ポール・アンダースンが生まれた日

今日はポール・アンダースンが生まれた日(1926年)。アメリカのSF作家。ヒューゴー賞を7度、ネビュラ賞を3度受賞。多作でありながら「はずれのない作家」と言われる。「リアリティーを高めるため、常に五感のうちの三つ以上に言及する」という独自の手法を…

プロジェクション・マッピング最新作!チェコ・プラハの天文時計が変貌「The 600 Years」

ツイッターで知った動画ページ。こりゃ凄いよ。どうすればこんな発想ができるのかね? white-screen.jp

死体の匂い

肉体が活動を停止すると、たまった体液が放出される。死体を扱うのに最適なのは体液がしみ出る前だ。死後硬直が始まると、死体は膨張して大きな黒い水泡になり(ルイジアナの情け容赦ない暑さではそのスピードが速い)、しまいに皮膚がはじける。そのときの…

スピノザが生まれた日

今日はスピノザが生まれた日(1632年)。スピノザの汎神論は、神の人格を徹底的に棄却し、理性の検証に耐えうる合理的な自然論として与えられている。スピノザは無神論者では決してなく、むしろ理神論者として神をより理性的に論じ、人格神は民衆の理解力に…

ダーウィンの『種の起源』が出版された日

今日はチャールズ・ダーウィンがイギリスで『種の起源』を出版した日(1859年)。完全な題名は『自然選択の方途による、すなわち生存競争において有利なレースの存続することによる、種の起原』。科学にとどまらず、宗教的、哲学的論争を引き起こした。 種の…

ロートレックが生まれた日

今日はロートレックが生まれた日(1864年)。自身が身体障害者として差別を受けていたこともあってか、娼婦、踊り子のような夜の世界の女たちに共感。彼女らを愛情のこもった筆致で描いた。ポスターを芸術の域にまで高めた功績でも美術史上に特筆されるべき…

決意

もっとも注目されていたウェルター級のマーク・ブリーランドは、オリンピックで見たかぎり失望の一語に尽きた。ガードを下げ、ヒョイヒョイと動き回るだけで、放つブローに決意というものがこもっていない。 【『彼らの誇りと勇気について 感情的ボクシング…

世界が沈黙する中でルワンダ大虐殺は行われた

ツチ族のジェノサイドは、よく言われているような「ルワンダ人のジェノサイド」ではない。確かにその虐殺は、ルワンダにおいてルワンダ人がルワンダ人に対して行い、ルワンダ人が終わらせたという特徴を持っている。しかし、1994年の4月から7月にかけて、4ヶ…

株式会社クレヴィス

次々と変わるトップページの画像に目を奪われる。写真展の企画・制作や写真集の出版を行っているようだ。 クレヴィス

『テロリズムを理解する 社会心理学からのアプローチ』ファザーリ・M・モハダム、アンソニー・J・マーセラ編/釘原直樹監訳(ナカニシヤ出版、2008年)

なぜテロが起こるのか? なぜテロ行為に至るのか? テロリズムとは何か? 全米最大規模の心理学会であるアメリカ心理学会(APA)が9.11後、その「知」を結集し、国際テロリズムの心理・社会的起源とその影響の解明を試みた大著。テロの定義から、分類、歴史、…

『現代科学論の名著』村上陽一郎編(中公新書、1989年)

現代科学論の名著 「科学とは何か」をラディカルに問う名著12冊のブックガイド。ホワイトヘッド『科学と近代世界』、バシュラール『否定の哲学』、シュレーディンガー『生命とは何か』、マンハイム『イデオロギーとユートピア』、ウィトゲンシュタイン『論理…

高橋昌一郎

1冊読了。 133冊目『知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性』高橋昌一郎〈たかはし・しょういちろう〉(講談社現代新書、2010年)/天才本。高橋さん(※ツイッターでやり取りしたことがあるので敬称をつける)の翻訳能力は凄い! お世辞抜きで講談社現代…

Mahalia Jackson - The holy city

マヘリア・ジャクソンはゴスペルの女王と呼ばれている。ま、美空ひばりみたいなもんだ(笑)。

ジョン・ウォリスが生まれた日

今日はジョン・ウォリスが生まれた日(1616年)。イングランドの数学者で微分積分学への貢献で知られている。1643年から1689年までイングランド議会(後には王宮)に暗号研究者として雇われた。また無限を表す記号として「∞」を採用したことでも知られている…

白井義男が生まれた日

今日は白井義男が生まれた日(1923)。小学6年生時の夜祭りの余興で行ったカンガルーとのボクシングに負けて以後、ボクシングにのめり込んだという。日本人として初めての世界王者となった(フライ級)。敗戦に打ちひしがれた日本人にとって白井の活躍は希望…

病的な心理情況

「べつに悪いことをしてもいないのに罪の意識を抱くのは不必要なことですし、また病的なことです。それと同じように、悪いことをしていながら罪の意識を感じないというのも病気です」 【『平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学』M・スコット・ペック/…

アメリカの比類なき軍事力

アメリカの単独行動主義的な外交路線を支えているのが、世界で突出した比類なき軍事力である。3991億ドル(2004年度)という軍事予算は全世界の4割以上を占め、第2位のロシアの6倍以上にものぼる。これはアメリカが名指しで「ならず者国家」と呼んだイラクや…

ザムエル・クンツ氏死去 ナチスの元強制収容所看守

ザムエル・クンツ氏(ナチスの元強制収容所看守)ドイツ・ボン地裁によると、18日、死去、89歳。死因などは不明。 ナチスが占領していたポーランドのベウジェツ強制収容所で43年ごろに看守をしており、43万人以上のユダヤ人殺害をほう助したなどとして、今年…

カトリックとプロテスタントの風俗史/『宗教改革の真実 カトリックとプロテスタントの社会史』永田諒一

歴史は海のうねりのようにゆっくりと動く。劇的な変化もよく目を凝らして見れば、長期間にわたって圧力や負荷に覆われていることがわかる。小事が積もり積もって大事へ至る。 中世の宗教改革を社会史の観点から読み解いている。 宗教改革と宗派対立の時代と…

『ロードサイド・クロス』ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子訳(文藝春秋、2010年)

尋問の天才キャサリン・ダンス、ネットにひそむ悪意に挑む。陰湿なネットいじめに加担した少女たちが次々に命を狙われた。いじめの被害者だった少年は姿を消した。“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスが少年の行方を追う一方、犯行はエスカレート、ついに死者…

「遠くで汽笛を聞きながら」アリス

ジョン・F・ケネディが暗殺された日

今日はジョン・F・ケネディが暗殺された日(1963年)。暗殺犯とされたリー・ハーヴェイ・オズワルドは、ダラス市警察本部でジャック・ルビーに射殺された。この射殺事件やジャック・ルビーの死亡とは別に、ケネディ暗殺事件の多くの目撃者、関係者が変死して…

ヒューマニズムはキリスト教以降の信仰

ヒューマニズムは科学ではない。人間はかならずや過去に例のない輝ける世界を実現すると断じるキリスト教以降の信仰である。キリスト教以前のヨーロッパでは、未来は過去とさして変わりないと考えるのがふつうだった。知識が進んで新しいものがつくられるに…

見事に生きる

私たちは、当たり前にできること、当たり前にあるものに、価値を見い出すことができずに、新しい何かを必死になって追い求めています。 雪絵さんは教えてくれました。 今あるものを最大限に生かすことを。 今あるものの価値を認めることを。 今そばにいる人…

消費税が国民を殺す/『消費税のカラクリ』斎藤貴男

税という名の暴力がある。国民・県民・市民・区民は税金と引き換えに何を手にしたのだろうか? あるいは失ったものの方が多いのだろうか? 租税には三つの機能がある。公共サービスの費用調達機能、所得の再分配機能、景気の調整機能である。この前提自体が…

『コズモグラフィー シナジェティクス原理』バックミンスター・フラー/梶川泰司訳(白揚社、2007年)

「複数の原理を相互に調整し秩序づける行為を私はデザインと呼ぶ」──現代のレオナルド・ダ・ヴィンチともいわれるバックミンスター・フラー。彼の遺作である本書は、「シナジェティクス」、「テンセグリティ」という自身の思想の核心を一般読者にむけて綴っ…

『宗教で読む戦国時代』 神田千里(講談社選書メチエ、2010年)

宣教師も驚いた戦国日本人の高度な精神性。その「ゆるやかな宗教性」のバックボーンとしての「天道」思想をキーワードに、一向一揆、キリシタン論争から島原の乱まで、日本人の心性に新たな光を投げかける。

ヴォルテールが生まれた日

今日はヴォルテールが生まれた日(1964年)。「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」(または「…だがあなたがそれを主張する権利には賛成だ」)という言葉は、民主主義・自由主義のとりわけ表現の自由、言論の自由…