2008-01-01から1年間の記事一覧
師走は一年で最も慌しい時期である。師匠が走っているくらいだから、皆が皆、先を急いでいる。自動車も自転車も乳母車もスピードを出している。ところが歩行者は寒さで動きが鈍くなっている。当然、事故が起こりやすい状況が生まれる。一年の締め括りに事故…
過労自殺や過労死が示しているのは、「不作為による殺人」といっていいだろう。もちろん、“殺した側”に罪の意識はない。歩いている時に虫を踏んだ程度の罪悪感すらないことだろう。時に会社が社員を殺すという事実を我々はわきまえる必要がある。ある面から…
1998年に初めてパソコンを購入し、タイピングの練習目的で入力したファイルを見つけた。何と、14万字も入力していたよ。恐るべき根気だ。ま、若かったからね。また、テキストそのものに魅力があったことは言うまでもない。 『サラダ記念日』を発表した当時、…
1冊読了。 『黒体と量子猫 1 ワンダフルな物理史 古典篇』ジェニファー・ウーレット/ハヤカワ文庫の「数理を愉しむシリーズ」の一冊。これは2冊モノ。大変器用なサイエンス・ライターで映画などのサブカル情報を巧みに取り込んでいる。ワンセンテンスが短く…
14日付のメールマガジン「片言自在」にURLを掲載していなかった。 http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20010401/p1
ソクラテスやピュタゴラスのもとでは、多くの女性が学んでいた。しかしその後の女性からは、学ぶ機会が奪われた。中世にあって西洋では聖職者にならない限り、男性ですら専門的な勉強はできなかった。そして、魔女狩りの嵐がよりいっそう女性蔑視を駆り立て…
海老沢泰久の『青い空』に引用されていた一冊。そうでもなきゃ、こんな本を手に取ることはなかったことだろう。 日本人の精神風景を考える上で寺請制度は無視できない。ま、面倒だとは思うが、以下のテキストをよく読んでもらいたい。では、予習の時間だ―― …
2冊挫折。 『自殺のコスト』雨宮処凛/文章はいいのだが内容についてゆけない。タイトル通り自殺に関する損得勘定がずらりと並べられている。雨宮処凛は突き放したスタンスに徹している。例えば、市販されている薬の致死量、及び金額なんてものまで紹介して…
週刊メールジャーナル
・ブッダが解決しようとした根本問題は「相互不信」 ・人を殺してはいけない理由 ・日常の重力=サンカーラ(パーリ語)、サンスカーラ(サンスクリット語) ・友の足音 ・真の無神論者・『仏陀の真意』企志尚峰 ・『悩んで動けない人が一歩踏み出せる方法』…
・ピュタゴラスは鍛冶屋で和音を発見した ・ソフィー・ジェルマン ・川の長さは直線距離×3.14 ・ピタゴラスの定理 ・ピタゴラスの証明は二重の意味で重要だった ・図書室の一冊の雑誌をめぐる偶然の出会いが数学史を変えた ・ガロア フェルマーの最終定理は…
1冊読了。 『理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性』高橋昌一郎/第一章を乗り切れば後はスイスイ読める。いわゆるパラドックスを概観した内容。主な大見出しは次の通り。投票のパラドックス、アロウの不可能性定理、囚人のジレンマ、ハイゼンベルクの不…
これは8月に読み終えていた。天衣無縫な文体でぐいぐい読ませる不思議な作品。タテ糸に博奕打ちの体験談、ヨコ糸に日本人論・書評が張り巡らされている。尚、森巣博の奥方はオーストラリア国立大学教授を務める人文学者で、子息は20歳にしてカリフォルニア大…
みのもんたはその辺の不動産よりも値段が高い。ちょっとしたビル並みの値段だ。テレビ業界に聳(そび)え立つみのもんたを私は見下ろす。 「みの降板で年間5億円近くを抑制できます。加えて放送作家やゲストタレント等をリストラして人件費を徹底的に削減す…
2冊挫折。 『不完全性定理 数学的体系のあゆみ』野崎昭弘、『ピタゴラスの定理 4000年の歴史』E・マオール/どちらも横書き。ってえこたあ、数式が多いってことだ。わかってはいたのだが、やはり無理だった。いずれも、20ページほどで挫ける。
中学生の頃は、よくさだまさしを聴いていた。ま、騙されるのは中学生までということだよ。さだまさしが書く歌詞は技巧が過ぎて、鼻持ちならない作為に満ちている。それでも、このアルバムは傑作だった。「スローモーションで時が倒れてゆく」なんてえのあ、…
・18世紀のフランスは悪臭にまみれていた ・反社会性人格障害の見事な描写 ・めくるめく匂いの世界 ・グルヌイユの特異な能力 ・彼の鋭敏な鼻は太い匂いの束を、いちいち糸にときほぐした・必読書リスト その一 8月に読み終えたのだが、書くのを忘れていた。…
・『〈狐〉が選んだ入門書』山村修 ・世界史は中国世界と地中海世界から誕生した ・歴史とは何か ・歴史文化に不可欠なものは暦と文字 ・インドに歴史文化がない理由・『歴史とは何か』E・H・カー ・『歴史とはなにか』岡田英弘 ・『世界システム論講義 ヨー…
1冊読了。 『ブッダは歩むブッダは語る ほんとうの釈尊の姿そして宗教のあり方を問う』友岡雅弥/驚愕の一書。友岡雅弥恐るべし。生き生きと実在したであろう釈尊の姿が立ち現われてくる。私は釈尊を「恐れなき人」「人の心をつかむ天才」と思っていたのだが…
中学生の時に買ったシングルレコードの一枚。ふきのとうは不思議なことに沖縄でも人気を博していた。透明感のあるボーカルがN.S.Pの天野滋と似ていた。このエスニックな雰囲気は久保田早紀の「異邦人」に引き継がれている。
こいつあ奇蹟だ! 数年前から散々音声ファイルを探した挙げ句、結局見つからなかったので、中古のシングルレコードを購入したのだ。このメルヘンチックな声に酔い痴れるがいい。菊地弘子はポプコンから誕生。この曲は1975年に発表されているようだが、私が聴…
・「空」とは否定作業によって自己が新しくよみがえるプロセスの原動力 ・「私」とは属性なのか?〜空の思想と唯名論 ・枢軸時代の変化 ・「空」の語意・『世界の名著1 バラモン教典 原始仏典』長尾雅人責任編集 仏教史を辿り、「空」の概念がどのように変質…
植草一秀の『知られざる真実』
2冊挫折。 『ゲーデル・不完全性定理 “理性の限界”の発見』吉永良正/数学的要素が強くて、ついてゆけず。構成という点から見ても、やはり高橋昌一郎が優れていることがよくわかる。吉永良正は書き手としては素晴らしいのだが、数学の俯瞰の仕方が私に合わな…
では再び懐メロシリーズを。「道標(しるべ)」と読む。名前は「りゅううん」。最初は坊さんかと思った。私が高校1年生の頃のスマッシュヒット。テレビCMでも使用された。歌詞の内容は、ザ・青春。胡散臭くなるほどのユートピア的青春像である。だが、声が美…
副島隆彦
2冊挫折。 『神は妄想である 宗教との決別』リチャード・ドーキンス/20ページほどで挫ける。私はドーキンスの本を読み終えたことがない。ワンセンテンスが長過ぎる上、時折盛り込まれる軽口が、どうしても性に合わないのだ。内容はともかく、著者の性格が好…
セリア・クルースは“サルサの女王”と称される。存在としては美空ひばりなんだが、声質は中尾ミエである。パンチが効いている。77歳まで歌い続け、2003年7月16日逝去(享年79歳)。哀愁漂うサルサの名曲。 http://jp.youtube.com/watch?v=W9jpCCaRbX4
1冊挫折。 『謎の哲学者ピュタゴラス』左近司祥子(さこんじ・さちこ)/パラパラとめくってやめた。求めていた内容と違ったため。人生の残り時間は短い。ざっくばらんなオバサンなんだろうが、ピュタゴラス・レビューって感じになっている。このため史実が…
オルケスタ・デル・ソルの弟分としてデビュー。1984年結成。1993年にはグラミー賞にノミネートされ、同年、国連平和賞を受賞。ラティーノからも圧倒的な支持を得る。このライブ動画を見ても堂々たる自信に溢れている。と言うよりは、よりサルサの精神を忠実…