・監督:ジョー・カーナハン
傑作といっていいだろう。主役と脇役の二人がいい。個人的には脇役警部補の方が好み。
過去の傷が癒えぬ二人の警官がコンビを組んで、麻薬捜査官殺しの犯人を追う。情け容赦のない取り調べに痺れる。
途中に散りばめられる映像は、極端な効果音を装って詩的なまでに美しい。ラストで主役刑事が殴られ、画面が真っ暗になるのも実に上手い演出だ。
真相に迫りつつも二転三転する。骨太な二人の生きざまが物語りに力を加え、謎解きのスパイスが五感を刺激する。
私が最近、見た中では『es〔エス〕』に匹敵するほど堪能できた作品だ。